【旅程表】
〇年月日
2011年10月忘日
〇宿泊
亀の井別荘
〇スケジュール
12:00 旅館発
↓ (タクシー)
?:? 由布院市街散策
↓ (タクシー)
15:00 旅館着
〇食事等経費
お茶 山荘無量塔Tan’s Bar 1,100
土産 山荘無量塔 Selectshop蔵拙 7,570
観光 由布院シャガール美術館 1,200
【旅程表解説と振り返り】
無量塔の朝食は食事処で。といっても、個室でした。
それにしてものんびり贅沢を満喫しています。まあ、一生に一度の新婚旅行ということで、別に職場にも断ってきているのだから引け目に感じることもないのですが、今回の旅のクライマックスである由布院御三家三連泊の1泊目、無量塔でその頂点を極めたような気がしました。
一方、無量塔は食事もすごかったのですが、あまりにすごかったがために我々夫婦にはこんな疑問も。
「こんなに長時間食べている必要があるのだろうか?」
さすがに朝食を何時間もかけて食べるわけではないので、前夜の夕食の話です。たしか、宿自慢のバーであるTan’s Barでバッハのゴールドベルク変奏曲を借りてきて、それを流しつつ夕食を迎えたんですね。開始された部屋出しの夕食。少し不慣れな若い仲居さんが一生懸命お世話してくださいました。流れ続けるゴールドベルク変奏曲。食べ続ける我々。お世話し続ける仲居さん。そんな幸せな時間をずーっと続けているとふと気づいたのです。なんかさっきから曲の同じところを繰り返していないか?気づいたのはもう食事も終わり頃ではありました。そしてふと時計を見ると…
3時間も経ってる!
いやあ、衝撃的でしたね。いくらなんでも食事に時間をかけすぎたと。ただ、この事実、普通に1泊ずつしていただけじゃなかなか気づかなかっただろうなあと思うのです。たぶん1泊ずつであればもっとその1泊をかけがえなく感じると思うのです。しかし、今回の新婚旅行、随所に「この宿に泊まりたい!」と思う宿を配し、すでに4泊目。すべてにおいてその宿での夕食フルコースを食べ続けて4泊目なわけです。そりゃ時間の使い方にも少し飽きがくるよね、と。
この経験以来、我々の夕食に関する姿勢が変わったと思います。もともと量が食べられるわけでもなく、食通なわけでもない。そんなにたくさんいらない。そんなに品数も高級食材もいらない。好きなものを食べられるだけでいい。箱根のハイアットでレストランのコースを頼まずに、ルームサービスで好きなメインとごはんセットにしたというのはそんなところもふまえての試み。そしてその試みはやはり我々にとってはとても居心地のよいアイデアで、お気に入りの過ごし方のひとつになったのでありました。
ただ、そんな過ごし方の選べる宿ばかりではないし、無量塔のような最高峰では、いたれりつくせりのサービスにどっぷり浸かるのがなによりの過ごし方。宿好きにとっての幅が広がる契機になった、というに止めておきたいと思います。なんにせよ、画一的はおもしろくないですもんね。
いただいた夕食のメイン料理レシピを持ち帰り忘れそうになるという失礼をしましたが、心地よく泊めていただきました。チェックアウト時間の12時ぎりぎりまで滞在させてもらって、タクシーで再び由布院市街へ送り出してもらったのでありました。
タクシーの運ちゃんによる大吊り橋ツアー提案を一蹴し、無事に2泊目の宿、亀の井別荘へ到着。チェックインにはまだ早いのと、なんと荷物は無量塔から亀の井へ直送してくださったため、すでに身軽。ちょっとした由布院散策へと繰り出しました。
由布院の町並みはとっても観光地。都会から来る人にはまだ鄙びた感じを与えられるかもしれませんが、もともと田舎ものにとっては少し違和感のある「鄙」です。金鱗湖があってよかったなというのが正直なところ。水のある風景はいつだって長所になります。由布院シャガール美術館にふらっと立ち寄ったり、何か食べたような気もしますが、もう忘れました(笑)。15時チェックインのため、それに合わせて宿へ。
亀の井別荘は押しも押されぬ由布院御三家の中核をなす宿です。むしろ、無量塔が追いついてくるまでは、玉の湯と並び立つ両雄ということで長年にわたって由布院に君臨してきた宿。門をくぐって整然とひろがる庭はさすがの雰囲気です。
一方、庭以外の部分ではどうだったかというと…正直、無量塔のせいで霞んでしまったという申し訳ない印象。ちょっとこれは行程ミスだったかなと思っています。これは次の日に泊まる玉の湯もそうだったのですが、どれが優れているという話ではなく、強烈な印象という意味ではまさしく無量塔に勝る宿はありません。これはたぶん事前リサーチや期待感的にもそうなる人が多いはず。現に僕らもそうでした。それを後述する理由で九州周遊の順番を入れ替えたんですね。これが順番的には仇になってしまいました。何泊もする旅では泊まる順番も重要。これは新婚旅行での得難い教訓のひとつです。基本的にはいい宿(いろんな意味で強烈な印象の宿)を後に。もしそれを崩すなら、宿泊に期待するコンセプトを明確に(刊行するための立地利便性を優先して泊まるなど)。です。
ちなみに無量塔にはなかったので、大浴場はうれしかったです。
夕食時に観ていたアメトークのスペシャルが面白すぎて笑い転げていた僕らは仲居さんに呆れられつつ、また5泊目を終えたのでありました。
なお、余談ですが、寝ているときに「コンコンコン」とノックのような音が聞こえ恐怖しましたが、結果的にはエアコンの立ち上がり時の音だということが判明しました。ちょっと怖かった(笑)。
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