忍者ブログ

いい宿求めてウロウロします。してます。

石亭

【データ】
訪問年月日 2018年9月忘日から1泊
宿泊プラン 自社サイトから早得プランを予約(チェックイン15:20、チェックアウト10:20)
部屋タイプ 夕凪
料   金 ¥144,240(大人 ¥35,640×4名+夕食時飲み物¥1,080)
宿 H P 


【宿泊記録】

そういえば、去年行こうと思っていた母の還暦祝い旅行が延び延びになっておりまして。
最初は高千穂に行きたいと言っていたのですが、やっぱりあんまり遠すぎるのも不安、ということで、うってかわって超近場になりました(笑)。厳島神社に行ってとても良かったらしいので、宮島観光を中心としたプランで考えることになりました。

さて、そうなるとお宿は必然的に「石亭」。いやもう石亭しかないでしょうよ!なかなか県内在住者は泊まる勇気も機会もないもの。でもやっぱり一度は行ってみたい宿。雑誌「自遊人」の岩佐さんも覆面訪問記で取り上げていらっしゃる名宿です。うちの親も妻も宿には特段こだわりがないのをいいことに勝手に決定。
まあ、ハレの日の宿としても名高いところだし、父親も庭園とか家具とか建築とか好きなので外してはないだろう、という目論見でございました。

予約はどうしようかなあ…と思って、いつもの「じゃらん」からということも考えたのですが、なんだかこういう時は自社サイトからしてみるかなあ、と珍しい心持ちになりまして、石亭のHPを訪問。特に料金を比べてみたわけではないのですが、おお、早得プランというのを見つけましたよ!45日前までの予約でいろいろ特典が付いてくるようです。選べる特典というのがおそらく目玉だと思うのですが、

・石亭のハウススパークリングワイン
・石亭限定酒、焼酎
・創意工夫のお料理1品
・翌日の穴子飯弁当(小)

の中から予約時に選ぶ感じです。僕らはそんなに飲まないし、量も食べられないので、穴子飯弁当をセレクト。なんたって、これまた名店「あなごめしうえの」を営んでいらっしゃるところですからね~。


広島への行き方も悩んだのですが、こだま指定席きっぷを利用することにしました。金券ショップで回数券を買えば、のぞみにも乗れて片道200円しか変わらないのですが、まあそんなに急ぐ旅でもないのでちゃんと着席できてゆったり行ける方法を選択。結果的にもよかったかなと思います。

石亭さんからは1週間前くらいだったでしょうか、事前に確認のお電話をいただき、苦手なものをお伝えしました。牡蠣の名所に行くのに「牡蠣が苦手で…」というのもアレなんですが、こういうのはしっかりお伝えしておかないと、ですよね。「あ、出ないんで大丈夫ですよ^^」ということでしたが(笑)。
あと、送迎もこの電話でお願いしました。宮島口の「あなごめしうえの」で預かってくださるということなので、迎えもそこまで。宮島から宮島口に渡るフェリーに乗る前に電話してくださいということでした。

あとは、いつものように家族旅行のしおりなどを作成しながら当日を待ちます。
しおりはいつものことながら、素材集めに苦労します(家族のみで楽しむだけなので著作権などには配慮しておりませんが…)。ただ、石亭のご主人がいい文章をかいていらっしゃるのですね~。予約確定のメールもそうだし、HPにもいっぱい。宮島のプロフィールなんてほぼ流用しました。
雰囲気づくりのうまい人はいいなと思います。行くまでの間だって旅の楽しみのひとつですもんね。


さて、当日は予定どおりこだまで広島へ。JRを乗り継いで宮島口までたどり着きました。宮島口は平日でも混みあっていて、新幹線から流れで乗ってくる人がかなりいました。精算機がひとつしかなかったので、ちょっとまごつき。広島駅で乗り継ぎ精算かなにかすればもう少しスムーズだったかもしれません。

改札を出たら海に向かって右側の道を通り、一瞬地下道に潜ってまた浮上すればそこが「あなごめしうえの」のド真ん前。これまた昼時ドンピシャの時間に来てしまったので、店頭・店内どこもかしこも人でごった返しております。さすが名店!

店員さんのいる窓口がお弁当の注文窓口しかなく、そこに並んで声掛けの順番を待つのもひと苦労。店の中の土間のようなスペースにも人がたくさん待っています。
うーん…どうしよう…その土間を進んでいくと、急にプライベート空間めいた中庭が出現。そこにお店の方らしき人がいらっしゃったので勇気を出して「あのう…荷物を預かっていただきたいんですが…」というと、やはりお店の関係の方だったようで快く対応してくださいました。

やっと、荷物が預けられたのでようやく宮島観光へ。
ただ、妻が昼のサンドイッチの中に入っていたパテで気持ち悪くなったようで、グロッキー気味。それでもとりあえず厳島神社を参拝し、弥山のロープウェーにも乗って(じっとしてるより動いてる方がマシだったらしい)当初の目的だけは達成しました。みなさん、何サンドか分からないサンドイッチは必ず具材を確認しましょう。今回の教訓。
個人的には千畳閣に行けてよかったです。


まあそんなこんなで宮島観光もなんとか終え、石亭さんの言いつけどおり、フェリーに乗る前に「これから宮島を出るので『あなごめしうえの』までお迎えお願いします」と電話。「あなごめしうえの」で荷物を受け取り、店の土間の奥にある「epilo」というショップでちょうどいい時間つぶしをしているとお迎えが。15分ほど西に向けて走り、山側に入って上っていくと、そこが宮浜温泉。ほどなく石亭さんが見えてきました。

宿に着くとすぐにお出迎え。仲居さんにお風呂やラウンジの位置を案内されながら母屋の2階へ。本日の部屋は「夕凪」。石亭さんには離れのお部屋もいろいろありますが、一番眺めが良さそうな母屋2階のこの部屋をリクエストしたのでした。
それにしても広い!10畳のスペースが丸々3つも!この時点で両親も既に大喜びでした。リビングの2つの寝椅子はみんなが一瞬でトリコに(笑)。

久しぶりにちゃんとした旅館に来たもんで、少し戸惑ったりもしましたが、宿帳なんかはお部屋にて。お茶とウェルカムスイーツも。おいしいわらびもちでございました。夕食の時間の打合せをして仲居さん退出。その後はみんな思い思いにのびのび。

部屋には宿案内のファイルもさることながら、本もいろいろと置いてあります。ご主人のお手紙のような文章も置いてあって、これまた読み応え十分。すぐにでも館内出かけていきたくなります。
カギは各部屋に一つしかないので、先に両親を風呂に行かせて僕らは散策の計画を寝椅子で練りました。ついでに僕は部屋の内風呂にも入ってしまった。自動でお湯張りもできたし、結構雰囲気のいいお風呂。温泉ではないですが、こっちはこっちでよかったです。

両親が帰ってきて交代に少し館内散策に出ました。
庭園の一番下まで行って宿を振り返ると「石亭」の意味が分かりますと書いてあったので、やってみると…なるほど、裏山と一体化して見えるんですね。庭でも建物でも、北欧椅子でもなく、石が主役だったんだと初めて気づかされました。
庭に点在する隠し部屋も隈なく探索して部屋に帰還。さあ、夕食です。

とりあえず、夕食は以下のとおり。ご覧ください。通常のメニューならHPに載ってます。おかげでコピペで済みました(笑)。

<お泊り献立 菊の節句会席>

食前酒

 菊花酒

先付

 穴子三昧
  穴子と雲丹の胡麻醤油和え
   白髪葱 針海苔 大葉 山葵 花穂
  穴子二味焼き
   白焼と西京味噌焼  肝甘露
  穴子天婦羅
   新百合根と甘海老 振り塩

椀変り

 土瓶蒸し
  松茸 鱧 三葉 酢橘

造里

 旬のお造り日替わり盛り合せ
  妻色々

八寸

 秋刀魚一口握り寿司
 酢橘釜 瀬戸と里の彩り
 煮鶉玉菊花見立
 鮭燻製柿見立
 南瓜ムース公孫樹見立
 深緑ムース楓見立
 安納芋冷製
 柿と無花果の白和え
 子持ち鮎甘露煮
 鬼灯風干し
 椎茸ピザ
 渡り蟹塩蒸し

箸休

 小菊蕪と石川小芋
  胡桃豆腐 鶯菜

焼物

 秋鴨と秋の味覚
  唐墨焼き
  小茄子田楽
  大黒湿地 銀杏 
  蓮根チップ 松葉蕎麦

酢物

 秋鯖博多
  菊花砧巻

食事

 穴子釜炊きご飯
  止椀 香の物

甘味

 林檎重ね焼
 林檎飴


とにかく、ハイライトは「穴子」です。
今まで寿司ネタくらいでしか食べたことがなく、どちらかといえば食材よりもサザエさんのアナゴさんのほうが親しみを感じるくらいの僕でしたが、石亭で食べた穴子、そして翌日食べたうえのの穴子飯弁当はほんとにおいしかったです。ありきたりですが、穴子のイメージがまったく変わりました。仮に夕飯が穴子飯を中心にした刺身定食だったとしても怒らないと思います。

特段、母のために赤いちゃんちゃんことかベタな演出はしてなかったんですが、そういう趣旨の宿泊であることは宿に伝えてありました。だから石亭さんのご厚意で、特大の盃を用意していただき、それで母が少々酒を飲む、僕らが写真に撮るというくらいのセレモニーをしました。お心遣いに感謝です。

妻はまだ本調子でなく、食事は一緒にとれなかったのですが、デザートになって起き出してきて、ラインナップが出そろった料理からさらに厳選して食べたいものを食べていました。食べきれなかった穴子の釜めしは夜食としておにぎりとなり再登場。これも妻が一番食べました。ちょっとでも調子が戻って良かったです。


22時まで限定でラウンジでおしるこのサービスもありました。夕方は地酒の飲み比べができたり、湯上りビールサービスなんかもあったようです。翌朝の朝食はこれまた多すぎない上品なものでした。さあ、この勢いで総括!


「自遊人」の岩佐さんも書いていたとおり、一番のネックは滞在時間の短さ。これに尽きると思います。いいお宿にしてはイン・アウトが遅い・早いという単純な話もありますが、それ以上にいろいろ詰まっている宿だからこそ余計時間が足りないように感じられるんだと思いました。
やっぱり、特に一生に一度!という人はもうアーリーチェックイン&レイトチェックアウトを活用するのがいいんじゃないかなあ。通常の時間でめいっぱい楽しめそうなのは、お酒が強くてたくさん食べられて、睡眠時間が短くても大丈夫な人。ですかね。
宮島の宿はおそらく離島価格がプラスアルファされていると思います。宮島に渡る前の立地にもかかわらず石亭はこの価格。でも決して下駄を履かされていない正直価格だと思いました。

石亭は人を楽しみにさせるセンス抜群のご主人率いる中四国屈指の名宿に間違いないです。そんなご主人にどんな作戦で挑めば時間内に目一杯楽しめるか、そんな楽しい勝負が挑める宿、と言えるかもしれません。


【次回宿泊に向けて】

・オシャレなカフェのサンドイッチは中身が何か確認しよう。
・1階客室は少々庭からの視線が気になるように思う。やっぱり2階かメゾネットタイプがおススメ?
・今度は湯上りビール飲みたい!

拍手[1回]

PR

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

リンク

カテゴリー

フリーエリア

最新コメント

[05/03 柿崎状]
[02/23 萌音]
[01/04 R]
[12/29 佐藤]

プロフィール

HN:
No Name Ninja
性別:
非公開

バーコード

ブログ内検索

P R

忍者アナライズ

カウンター

忍者ブログ

[PR]

TemplateDesign by KARMA