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いい宿求めてウロウロします。してます。

星のや軽井沢

【データ】
訪問年月日 2012年10月某日から2泊  1部屋
宿泊プラン 90日前優待<連泊>
      (チェックイン15時 チェックアウト12時 食事なし)
部屋タイプ 山路地の部屋  一階
料   金 大人2名で91,190円
      (プラン料金84,000、2日目朝食6,820、ミニバー370)
ホームページ http://www.hoshinoyakaruizawa.com/
 
【宿泊記録】
 「そろそろ軽井沢にも行ってみる?」
 妻にそう声をかけ、そのまま一気に予約。念願の星のや軽井沢を予約してしまったのでありました。僕の愛読書である『一度は泊まりたい有名宿 覆面訪問記』にも2番目に登
場し当然の激賞、星野リゾートがあまりお好きでなさそうな柏井壽氏ですら、渋々軽井沢は認めている風にも見えるほどの宿。星野リゾートのいわば本拠地に行けることになりました(ネット予約が普及して世の中のいろんな「敷居」が本当に低くなったと感じる)。
 
 事前の予約確認メールが送られてこなかったりして、少しドキドキはしましたが、メールやり取りしたりしてそのへんはOK。無事に出発当日を迎えました。「アド街ック天国」で特集を観た東京駅を満喫してから出かけよう!とも思ったのですが、絶対人多いし、結局テンション下がりそうなので、出発の日の朝餉はマクドナルドにて。しかし、そのあと結局東京駅で我慢できずにグランスタ・ダイニングの「東京炒飯」で持ち帰り炒飯をゲット。生フルーツジュースと一緒にそのへんで食べてしまいました。持ち帰りは熱々ではない(というか冷たいまま)ということに驚き(と多少のショック)を隠せませんでしたが、味は美味かったです。
 
 東京駅から長野新幹線に乗り、1時間ちょっと。軽井沢駅に降り立ちました。やはり東京よりは多少ひんやり。さて、なぜ15時からしかチェックインできないのに、昼ごろ駅に着いてしまったのかといえば、それはアホだから…ではなく、駅南側すぐのプリンスショッピングプラザを見学したかったから。前にひとり寂しく軽井沢のメルシャン美術館に来たときは、寂しすぎてショッピングプラザに立ち寄れなかったので、妻ともども今回初訪問であります。
 
 しかし、それにしても広い!もっとこう、ショッピングセンターのようなすべてが一棟になった大規模施設を思い描いていたのですが、高層でなくほぼ平屋造りの建物がエリアに分かれて点在する感じなんですね。意外。荷物も持ったままだったし、妻がストールを買ったくらいで買い物はほぼせず。でも、プリンスに泊まって、ショッピングプラザを満喫して…っていう過ごし方もいいなあと思いました。ここはここで十分リゾートになっているな、と。昼食は味の街にある「ろぐ亭」にて。なぜかブランド牛の焼肉定食が1000円台で実現している。すげー店だ、と夫婦で感動したのでありました。
 
 さて、14時30分のシャトルバス出発時刻が近づき、座れなかったら困るもんね、と少し早めに南口ロータリーのバス乗り場へ急ぐ我々。だって、シャトルバスってマイクロタクシーみたいなやつでしょ…と思ったら、下手すると街宣車にも見えないこともない黒塗りの巨大なバスが鎮座している。どう見ても星のやのマークがプリントされているので、見間違いではありません。これが満席になることなんてあるんだろうか。
 乗車する際に予約の確認を受け中へ。運転手さんが頃合いを見計らって温かいおしぼりと小菓子(落雁)をくださいました。これだけでもうなんか普通の宿と違う感じ。結局バスは半分くらいが埋まって出発したのでありました。意外だったのは、10人の団体客がいたこと。慶事ですかね。
ちなみにロータリーには他にもいろんなシャトルバスが。エクシブとか東急ハーヴェストとか、会員制リゾートマンションのバスは着くなり客でいっぱいになり走り去っていきました。やっぱり有名保養地なんですねえ。
 
 …南口から出発だけど結局線路の下を通って北側に進むんだ…急に外の風景が変わってきたぞ…あれがハルニレテラスかな…などと車窓を楽しんでいるとそのうち到着。自家用車でくる人は先にレセプションというところに行くようですが、我々は集いの館と呼ぶフロント&メインダイニング&ライブラリーラウンジのある星のや軽井沢の中心にいきなり降り立ちます。一斉に客が到着するので一斉にチェックインという訳にもいきません。でもなんかそれぞれ臨機応変なスタッフさん応対によりスマートに散っていきました。僕らも施設の案内などされつつ客室へ。集いの館から出ると、なんとほんとに集落のようで。短い橋を2つ渡って、歩いててくてくといきました。流れている水は水量が豊かで、音もいい感じ。夫婦ともども目を輝かせながら部屋へと向かったのでありました。
 
 宿帳記入などは部屋で。そして部屋に来るまではスマートな振りをしていましたが、星野エリア激寒。ユニクロのダウンジャケットを冗談で持ってきていたのですが、どちらかというとこれ着ないといずれ死ぬレベルで寒い。いやあよかったよかったということで、その後の外出は常にダウンで。星のやの客室には作務衣と外出用のフリースマントが用意されているのですが、結局着ませんでした。なのでどのくらい暖かいものなのか分かりません。でも、その姿で早朝気温7℃の中を歩いていた方々を見かけたので、たぶん防寒性は大丈夫なんでしょう。
 
 そうしてしばし部屋の中を探検。気が付いたらちょっと寝ていたりして、なんとなく夕暮れな感じに。まず散歩がてら風呂とかハルニレテラスとかまで行ってみるか、と外出。暗くなるのでというアドバイスももらったし、玄関の懐中電灯をお供に出かけます。懐中電灯持って外出するなんて実家レベルで暗いのかなあ。
 
 星のや軽井沢内をウロウロするには、チェックイン時にもらう「谷の集落絵図」が便利。朝・夜・昼とシチュエーションを分けて大体の施設やイベントが絵地図とともに載ってます。宿泊者だけでなく、誰もが入れるみんなのお風呂「トンボの湯」まではゆっくり歩いて5分くらい。そこからさらに渓流沿いの細道を5分ほどでハルニレテラスまでたどりつきます。ハルニレテラスは意外な賑わい。雑貨屋なんかもあって、また明日来ようとUターン。トンボの湯に入浴。人がたくさんでうるさいけど、それでも結構のんびりできる。旅先の風呂は大浴場でもなかなか落ち着かなくてゆっくりできなかったりするけど、久々にぼーっとできたのでありました。いろいろ思うとも考えるともつかないようなそんな何もしない感じ。これぞ休暇、であります。ちなみにトンボの湯は星のや宿泊客なら受付で部屋番号言うだけで無料。貸してくれるタオルセットが立派で感動。
 
 トンボの湯からでるともう真っ暗。携帯の電波が入ったり入らなかったりで少々ドキドキしながらも妻と連絡を取り合い、出口で落ち合いました。夕食とかは嘉助とかもっといいレストランに行くのもアリなんですが、別に食事が主目的じゃないし、そもそもそれほど量食べられない夫婦なのでトンボの湯向かいの村民食堂にて適当な定食を食べます。
 村民食堂はトンボの湯側から入ってすぐが「ハングリースポット」というカフェ。その奥が食堂です。食堂入ってすぐ右側にも席があったようだし、2階もありそうでしたが結局何だったのか分かりません。星のや敷地内では値段も手頃で敷居も低いためか大盛況。ちょっと並んじゃいました。
 
 しかし、個人的には村民食堂は惜しい残念スポットでした。個人的な感想としては、「もうちょっと美味いか安いかしたら最高」。それを聞いた妻は「全然ダメじゃん」と笑っていましたが、別にそれほどけなしているつもりもなく。ただ、トンカツとかはほんとに普通の食堂レベルで「和幸」や「さぼてん」などのチェーン店には素人目にも完敗。これはちょっと寂しい。一方、値段のほうですが、たしかにここを星のや敷地内と考えれば格段にリーズナブルだけど、単一の施設として見ればやはり割高感は否めない。言うほど安い単品メニューがたくさんあるわけではないし。
 ちなみに一番の残念ポイントは、「従業員」かなあ。どうしても星野リゾートには独特の機敏さを期待してしまいます。『星野リゾートの事件簿』にも載っていたし、おそらく星野リゾートの運営施設のひとつであろう村民食堂(別に今はそうでなければ諦めもつく。知らずに言ってます)。どうしてもハードル上げちゃうんだよなあ…。普通の人材であって欲しくない、そんなワガママ言わせてほしい(笑)。
 
 さて、今回一番長い時間を過ごした施設。それは、ライブラリーラウンジ。フリードリンクで寝転がりながら本がいつまでも読める夢のような場所であります。ライブラリーというと大体オーナーがこだわって選んじゃいました的な書斎感が出るものだけれど、星のや軽井沢のライブラリーは図書館感があってこれはこれでいい感じ。寝転べるベッドみたいなソファと椅子と机っぽいセットの2種類から好きな方に座ってそれぞれ思い思いに楽しみます。僕らは真ん中に位置する寝転び可能なほうを独占。10時間はここですごしたんじゃなかろうか。ライブラリーをほめつつも、読んだのは持っていった本。ちょっと疲れたらそのままウトウト。ちょっと飽きたら階下の嘉助で食事をしている富裕層を見学。また読書…の繰り返し。結局3冊くらい読んじゃいました。いい宿で読む浅田次郎『プリズンホテル』はこれまた格別で。
 
  トンボの湯の一方、星のやの風呂にも入らなければなりません。メディテイションバスです。この風呂、たぶん好き嫌い分かれます。ちなみにオススメの入浴法があるようなので、気になる方はそれを参考にして入ってみるのがいいんじゃないでしょうか。すいません、適当に入りました。
 風呂場に入ってひとつ穴をくぐると、おおー、薄暗い。ここが闇の湯かあ…と思ったところがまず光の湯です。このお湯、かなりぬるめ。長湯するにはいいかなと思います。じゃあ、闇の湯ってどこよ?と思って浴槽を見回すとですね、なんの水路なんだろう…と思う謎の通路がそのうち見えてきます。特に男性なんて星のやがどういうところか分からないまま嫁さんに予約取らされたみたいな人が多いんでしょう。みんな興味津々であります。しかし、みんな牽制し合ってなかなか水路の奥に進む人はいません。そこに空気読めない感じの新参者が光の湯に。何か嗅ぎ付けるものがあったのでしょう、いち早く水路を見つけ、あざ笑わんばかりに入っていってしまいます。あとに残された牽制し合って入れなかった男衆の共通の敗北感たるや。そのうち好奇心旺盛な男性はすぐ飽きたとみえて水路から無事に出てきました。そのあとに殺到する男衆。4人入って3人出てきて1人入って2人出てきて1人入って1人入って1人入って2人出てきて…さあ、中には何人いるでしょう?そのあともう1人がおそるおそる入っていって出てくる人と出会いがしらにビビって声をあげる…人間絵巻がおもしろすぎます。僕はというとそんなブームが過ぎて誰もいなくなったころ、ようやく腰を上げひとりで入ってゆきました。なんだかんだで暗くてちょっと怖い。しかも若干閉所恐怖症気味なので、5分もいなかったと思います。意味ない。
 風呂は女湯でもある一定の年齢層の方には不人気だったようです。湯上り処で焚いてあったお香はいい香りなので妻が買って帰りました。
 滞在期間中の朝食と昼食は1回ずつハルニレテラスにて。朝食は沢村というベーカリーで、昼食は希須林という中華料理屋でとりました。値段とレベルは、リゾート内施設と考えれば安め、市価よりは高め。レベルはそのへんの街中の店よりはやや高め、星のやの期待値としては普通か低め、という感じでしょうか。カフェ&ブックスとして出店している丸山珈琲なんかはもう少しうまく活用したかったなあ、と思いましたが、外来でハルニレテラスに来ている人とあれだけのライブラリーラウンジを擁する星のや宿泊者では、この施設への評価が割れても仕方ないでしょう。なかなか全体のバランスとしては扱いの難しい施設だなと感じました。
 記述があちこちバラバラになっちゃいますが、最後の日の朝食はせっかくなのでホテルブレストンコートのノーワンズレシピというレストランへ。好きな時間にフロントに行けば送っていってくれます。
 こちらの朝食のメインは、ブルターニュ風クレープ(そば粉のガレット)だそうで、そのほかはまあビュッフェ形式で好きなものを取ってきて食べる感じです。正しくはタパススタイルというらしい。ちなみに、ブレストンコートの近くには、軽井沢高原教会と石の教会 内村鑑三記念堂という2つの教会があります。どちらも超弩級に有名な挙式開場で、もう結婚式を済ませてしまった我々にはほぼ関係ないのですが、どちらも軽く見学してしまいました。平日でもどんどんやってるんですね。さすがだ。
 ノーワンズレシピの朝食はまあまあでした。とりあえず次回からはこっちまで朝食食べには送迎してもらわなくていいかなあというのが我々の評価。これも好みです。もっと普通のものをガッツリ食したい方には不向きかな、と。普通の「ホテルのビュッフェ」をイメージしていくとちょっと違うなと感じると思います。
 2泊もするから時間はたっぷりあるなあ…と思ってやってきたのも束の間、あっという間に時間は過ぎてチェックアウトのお時間に。ああ、帰りたくない。
 結局、いろいろと書き、不満が多いように感じるかもしれませんが、それも「星のや」だからこそ。他の宿ならこんなに言えるほどの余白が宿にも客にもありません。それはたぶん星野リゾートという会社の中でもそうで、「星のや軽井沢」だからこそ、と同義でしょう。滞在方法の自由度という点において、また、それをサポートする環境の整い方という点において、ここ以上の宿がこれ以上回ってもあるのかなあ…と思わずにはいられない、そんな宿でした。国内リゾートで立地依存のもの(沖縄とかね)以外の最高を探すのはもうやめてもいいかもしれません。ああ、すぐ帰ってきたい!
【次回宿泊に向けて】
・村民食堂がアレだと夕飯は駅前まで食べに出るのもアリかな、と
・「嘉助」の朝食はやっぱり一度食べておきたいな、と
・ルームサービスをうまく使いたい
・本読み過ぎたかも
 
【宿DB】
星のや軽井沢







拍手[2回]

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Comment

笑わせていただきました

  • 佐藤   
  • 2013/12/29 (日)23:48  
  • edit

普通はブログを見ても、殆ど読まずに写真だけ見ることが多いのですが、貴兄の文章が面白く、じっくり読ませて頂きました。 メディテーションバスの話しが笑えました。 私が入った時は他に客も居ず、しかも夜中近かったせいか、怖くて5分も居ませんでした。 かれこれ5年前の話しです。 久し振りに来年行くことに決めましたが、またこのお風呂に入るのを楽しみにしています。 

無題

  • R   
  • 2014/01/04 (土)17:55  
  • edit

>佐藤さま

コメントありがとうございます!励みになります。
私もまた星のやに行こうと思うものの、去年は行けずに終わってしまいました。
次回訪問時にもブログに書こうと思いますので、またお暇なときにお立ち寄りくださればありがたいです。

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