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いい宿求めてウロウロします。してます。

ベネッセハウス⑥

【データ】
訪問年月日 2015年10月忘日から2泊
宿泊プラン ベネッセハウスの自社サイトから普通に予約
      (15時チェックイン、11時チェックアウト)
部屋タイプ パークツイン 28㎡
料   金 大人2名で99,436円(税込・サービス料込)
宿 H P 


【宿泊記録】

去年は東京での思い出づくりに明け暮れたため来られませんでしたが、実家近くに帰ってきて満を持してのベネッセハウス訪問です。

訪問は実に2年ぶり。
ベネッセハウスは訪問のたびに結構強烈な思い出があり、結婚式での台風直撃⇒オーバル初宿泊で唯一の交通手段モノレールが途中で停止⇒全島停電、と我々の訪問時に限って、ホテルスタッフの方には縁起でもないフラグが立っております。持ってると言えば持ってる。持ってないといえば持ってない。いずれにせよ、縁だけはものすごくあるお宿。再訪が楽しみでないことがあろうか、いや、ない。それだけ楽しみということです。


さて、これまでと一番違うところはなんといってもアクセスです。
これまでは東京から帰省ついでに訪問というパターンが多かったので、新幹線⇒ローカル線⇒船と公共交通機関を乗り継いでやってきていましたが、先日の出雲訪問記にも書いたように、車に乗るようになりました。ならば、港まで車で行っちゃえば宇野線の少ない本数&長い乗車時間+意外な混雑に悩まされず多少は快適に行けるのでは?まだ高速怖いので、道路地図とグーグルアースを味方にルート選定し、下見までして臨みました。

ルート選定の結論としては、岡山駅より西エリアから行く際は、国道30号の田井交差点のところを目当ての駐車場の入りやすさを考えてどちらに行くか決めるのがいいのじゃないかと思いました。我々はいろいろネットで調べてみた結果、「ポートパーキングうの」という駐車場が一番安くて、田井交差点を左折して行けば道の左側にあるのでそのまま入りやすいなということで目指していきました。下見に行った土曜日は満車でしたが、ほんとの訪問日は木曜出発だったので全然置けました。2泊確実に駐車する際に、1日500円と上限金額なしでは旅の楽しさが全然違ってくる気がします(笑)。
ちなみに、下見の際も満車にはなっていなかったため、滑り止めとして考えていたのは産業振興ビル駐車場でした。ここの駐車場は24時間あたり1000円だそうです。結構違うなー。ちなみに、この産業振興ビルの1階にはちょっとしたレストランがあって、宇野での貴重な食事場所でもあることを申し添えます。

さて、車で行くとなると、次に少し考えるのは直島にも車で渡るかどうか。
車を船に乗せてフェリーでも行けます。うちの車は軽なのでたぶん1500円。やっと車の運転にも慣れてきてここまで来たら乗っていっちゃいたい…とも思ったのですが、結局やめました。
あらためて直島の地図をグーグルアースで見てみると、たしかに比較的走りやすそうな道もあるのですが、結局楽しそうなものは道の細い街中にあるもので、そこにまだまだ運転技術の未熟な僕のようなものが行ってしまうのは少々無謀だと思ったのです。まあ、そのへんはそれぞれご都合に合わせて。海の駅なおしま周辺にも晩御飯が食べられるところはあるので、車があれば食事の幅がぐっと広がるのはたしかです。


さあ、乗船券を買っていざ船へ。うっかり往復乗船券を買いそうになりますが、有効期間が2日なのでお気を付けください。もう船が来ていたので買ったばかりの券をすぐに係員の方に渡して乗り込みます。券を持っていた時間は都合1分弱くらいでありました。そして、船。ちょっと見ないうちに新しい船が就航してる(時間帯によります)。赤水玉に彩られたポップな船で直島に渡ります。



12時台の船で直島に着いてからはすぐベネッセハウスの宿泊者専用バスでホテルへ。とはいえ、まだチェックイン時間ではないので部屋には入れません。でも、荷物はそのまま預かってくれるので、好きな停留所でバスを降りて即観光が可能です。僕らは結婚式の時に大変お世話になったベネッセハウスのMさんにご挨拶するため、今回泊まるパークをすっ飛ばしてミュージアムで下車。事前に連絡を取り合っていたため、無事お会いできました。


さて、今回の滞在では久しぶりにアート鑑賞もしようと妻と言っておりました。ここ近年の訪問では「ベネッセハウスでゆっくりする」というのが唯一最大の目的だったため、地中美術館に行くのも実に4年ぶり。他には、家プロジェクトの中でも一番気に入っていた「南寺」と新しくできてからもちろん行ってない「ANDO MUSEUM」が目的地。ミュージアム棟からパーク棟へはぶらぶら歩いて帰って、パークからまたバスに乗って街中に繰り出したのでありました。

直島は平日にもかかわらず人がいっぱい。いや、帰る日だった土曜日は休日だけあってもっとすごかったですが、ガラガラを想像していた我々にとっては衝撃的なくらい人がいました。それも外国人の方が多い!日本人の数より絶対多いと思います。で、直島の外国人観光客の特徴で面白いなと思ったのは、中国人・韓国人等のアジア系観光客よりも、欧米系の観光客が目立つこと。このあたりは旅の嗜好(志向)が出ているところなのかなあと感じました。ホテル側もこんな事情を反映してでしょう、以前より英語の対応が格段に向上していました。なんせ、バスの運転手のおじさんですら(失礼)停留所ごとに英語でのアナウンスをするのです。スタッフさんたちそれぞれの努力の賜物なんだろうなあと感じ入ったのでありました。


今回、ちょっと食費をいつもより抑えてみようという試みで、1日目の夕食を海の駅なおしまの中のカフェですましちゃうということをやってみました(笑)。一応、19時ごろに出る宿泊者専用バスが最終なので、それまでに外で食べて帰ってきて夕食はなし、というのも全然アリな過ごし方です。最初泊まった時にベネッセハウス内の日本料理レストラン一扇で食べたのですが、フル会席は我々には多すぎるという結論になり、その後、軽めの控えめ会席⇒お弁当ときてさあ今回どうする、というところでしたが、また新しい試みをやってみたというわけです。弁当もよかったのですが、まあひとり5000円超えてくるのと、インターネットからは申し込めないメニューになっていたので若干頼みづらくて今回はやめたのでした。
とそんなわけで、ちょっと遅めにチェックイン。パークのお部屋にご案内いただいたのでした。


さあ、夕食の代わりといってはアレですが、今回楽しみにしていたことのひとつに、「オーバルラウンジ」の利用がありました。
前にオーバルには泊まったことがあるのですが、たしかそのときは終始クローズになっていたはず。今回、オーバルに行くモノレールに乗る際にスタッフさんに聞いてみたのですが、僕らの言う「前泊まった」というのがもう3、4年前とは思ってなかったみたいで、「週末(木・金・土曜日)のみやってるんですよ~」と言われただけでした。いつからやってたのかなあ。まあ知らなかっただけというのも十分ありえますが。

泊まったのはちょうど木曜日。21時からというので見計らってパーク棟を出発。もう宿泊者専用バスとかも終わってしまっている時間なので、ホテルのスタッフさんに言って直接車で送ってもらえます。ミュージアム棟のフロントでオーバルラウンジに行きたい旨告げると、予約みたいな感じにしてくれてモノレール乗り場まで連れて行ってくださいます。モノレールは定員6人。僕ら以外はみんな外国人の方でした。結果的に後から後からひっきりなしに人が送り込まれてきて、これは行くならオープン時間目がけて行くのが正解だったと思いました。

モノレールで5分ほど。そんなにかからないかくらいでオーバル棟に到着。水の流れる音を聞きながら進めば、そこに広がるのは楕円の光の空間。泊まった時にもたっぷり見たはずですが、何度見ても圧倒される光景です。今回もこれに見蕩れていたいのもやまやまですが、それよりも初体験のオーバルラウンジを泣く泣く優先。ドアを開けて入ると、たったひとりのスタッフさんがお出迎え。フロントから聞いていた人数分伝票が用意してあり、席に案内してくれます。たぶん席が埋まったらこの人からストップがかかるのでしょう。メニューを手渡され、しばし注文に思いをめぐらせます。ドリンクメニューはさすがに豊富。妻はノンアルカクテル、僕は赤ワインクーラーを注文。ちょっとおなかが空いていたのでドライフルーツも頼みました。

オーバルラウンジで気を付けないといけないこと。それは作るのもひとりでやっているところ。なので、結構待ちます。それが待てない人は行ってはいけません(笑)。途中からひとり助っ人のスタッフさんが来ましたが、あれだとさばける人数にもおのずと限りがあるでしょう。
しばらくたって運ばれてきたドリンクとドライフルーツ。ドリンクはだいたい1杯1000円出せばなにかしら飲める感じです。ドライフルーツはドライというわりにえらくジューシーで、こんなドライフルーツがあるのかと目からウロコ的なおいしさでした。量もかなりあったので、十分すぎる夜食でした。
8名の団体さんがログインされた頃合いで席を立ちました。ゆっくり1杯飲みながらおつまみをつまめば1時間なんてあっという間。まあ夜ですし、眺めがウリのラウンジではないですが、ベネッセハウス宿泊にさらなる非日常感がプラスされることは間違いないでしょう。

一方、パークにもパークラウンジがあります。こちらは無料でコーヒー、紅茶などが飲めるラウンジで、我々夫婦の愛用ラウンジ(笑)。こっちにはあんまり人が来なかったなあ。僕らもいつもほど長い時間いたわけではないですが、こちらがいっぱいになるということは今までも見たことがありません。ホームページによればアルコールも頼めたりするそうですが、頼んでないのでわかりません。最初にベネッセハウスを訪れた際は、ここでウェルカムシャンパンがふるまわれていたこともありましたが、今はないようです。サービスもいろいろ変遷しております。


翌朝はミュージアム棟のレストラン、一扇で洋朝食を。
ですが、少々ゆっくりしすぎてバスを逃したため、早足でパークからミュージアムまで行く羽目に。ハアハア言いながら席につきました。

一扇の洋朝食は選べるセットメニューです。
僕は、オレンジジュース、スクランブルエッグ、ソーセージ、トースト、コーヒーをチョイス。ごはんにあたるものは1品以上選べることになっており、2人でひとつフレンチトーストを別注。すべておいしくいただきました。ちなみに、オムレツ好きな方。残念ながらオムレツは卵料理のラインナップの中にありません。ですので、ふわふわ卵がよければスクランブルエッグで味わわれることをお勧めします。
これまたどうでも話ですが、以前はカッチカチのまま出てきていたパンに使うバター。ちゃんとやわらかくなったものを後から出すようになっていました。うーん、ここもレベルアップしている!


この日は地中美術館を満喫。朝食後に出かけていって一度鑑賞。平日にもかかわらず人が結構たくさんいて、休日の雰囲気。あれー、もっとガラガラだと思ったんですが、さすが直島。さすが芸術の秋。地中カフェで軽い昼食のようなことをして一度退散。パークの部屋で一眠りして、フロントで再入館スタンプを押してもらってからまた地中美術館へ。今度は少しゆっくり見られました。そして、またチケットセンターまで戻ります。えっ、なにがあるのかって??



オープンスカイ・ナイトプログラムに参加するのです!



これまた初めての試み。ジェームズ・タレルの「オープン・スカイ」を日没にあわせて45分間の特別プログラムで静寂の中鑑賞させてくれるのです。

今回の集合時間は16:55。集まってみれば満員の具合です。地中美術館入館料のほかにナイトプログラム参加費510円が必要で、これは集合時間前に各自チケットセンターで精算しておくシステム。集合時間になったら軽い説明があってすぐ地中美術館に移動します。地中美術館はこの日3回目。夜に行くのは初めてです。ちなみにナイトプログラムでは、もう「オープン・スカイ」しか観られません。他の作品は事前に観てから集合するのがよいです。

ナイトプログラム。結果的にはなかなかの体験でしたと申し上げておきます。一応ネタバレになると面白くないかもしれないので、プログラムの内容については書かないことにして、参加者のひとりの健やかないびきまで鑑賞できたことをここに報告します。まあ怒る人は怒るでしょうが、この回は国籍を超えてほっこりした雰囲気になりました。万国共通で「ホホエマシイ」感じが共有された瞬間でございました。



さあ、戻って夕食です。今回の旅の食のメインはここ。テラスレストランでの夕食です。
コースはテロワール。フルのデギュスタシオンよりだいぶ軽めですが、我々夫婦にはこれでちょうどいいと経験で知っております。さて、今回のお献立は…


~テロワール~

食前のお楽しみ

近郊で採れた鮮魚のマリネ
広島県梶谷農園のサラダを添えて

本日のスープ

本日の魚料理

国産 牛ほほ肉の煮込み
時季の野菜を添えて

デザート

コーヒー または 紅茶


食前のお楽しみは、トリュフがちょっとだけのった洋風茶碗蒸しのような一品。本日のスープはバターナッツの温かいスープ。本日の魚料理はスズキのポワレでした。あー、記憶を急いですべて吐き出した(笑)。

テラスレストランのサービスはやっぱりいつ来ても気持ちの良いもので、「あー、今まさに優秀なサービススタッフから良いサービスを受けてる…」と実感できます。洋食ディナーコースなんて、ベネッセハウスくらいでしか受けないのですけど、気後れしつつも定期的にここに来たい、ここのサービスを受けたいと思うのです。ちょっと値は張るし、僕には高レベルすぎるデザートがいつも全部食べられないのですけど(笑)。でもやっぱりおいしかったし、気持ちが豊かになった気がしました。

最後の夜はもうおなかいっぱいでゆっくり。翌朝は久しぶりにテラスレストランのビュッフェ朝食を満喫したのでした。こっちはオムレツを作ってくれるのでそれももちろん満喫しました。



さてさて、今回の滞在の総括です。まずは気になったところから。
今回の滞在、ホームページの予約ページから見たところ、おそらく両日とも満室(少なくとも金曜日は満室)でした。団体客もいたし、お客さんはいっぱい。だからかもしれませんが、パーク棟では他の部屋の音が結構気になりました。たぶん主に上階だったと思うのですが、わりとドタドタいう足音がしてました。

ほんとの構造は分からないですけど、パークは安藤忠雄さんの珍しい木造建築と聞いてます。だからというのもあるかもですし、外国人の観光客の行動習慣の違いがなせる業かもしれないし、パーク&ビーチは子どもも泊まれるというのもあるからかもしれません。音の正体を突き止めたわけでもないのでなんともいえません。ひとつ言えることは、より静かに過ごせるとしたら、ミュージアム&オーバル棟を選ぶのが無難であるということです。
ま、こんなこと書きましたが、今までパーク棟に何回も泊まっていて、音が気になったのなんて今回が初めてでしたから、たぶん普通は気にしなくていいところだとは思います。ハイシーズンとかの注意事項かなと。

もう1点は、だんだんとホテル自体がグローバル志向になってきたように感じることです。
直島は望む望まないにかかわらず、外国人客を多く受け入れることが必然となってます。なにせ、世界的に著名なアーティストのしかも大作がいつ来ても絶対ここにあるのです。それが観られることを約束してるわけですから、来てしまえばもてなさないわけにいかない。中でもベネッセハウスはグローバル対応の本丸といっては過言でない、もう困ったら最終的にはベネッセハウスでなんとかするしかないといってもおかしくない。だから、たった2年ぶりですが、その間に瀬戸内トリエンナーレを経たこのホテルは「変わったな」と素人目にも思えたのであります。

こういう流れになっているわけですから、どちらかというとホテルスタッフさんも日本人客よりは外国人客に気を使わざるを得ません。これはもう仕方ない。だって、異国の地で戸惑うことが多いのは絶対外国人のハズですもん。でも、一方で日本人としては「こっちも気にかけてほしいな…」と少しうらやましく思うのも仕方のないところです。

外国人の方を見ていて思うのは、サービスを受け慣れてるな、お願いするのが上手いなということです(日本人でもいるとは思います)。これ、うらやましく思ったり、ほんの少し妬ましく思ったりするかもしれないですが、逆にここは日本人側がホテルの楽しみ方を学ぶ場という風にとらえるのはどうでしょう。直島は一番近い外国。ベネッセハウスは一番近い真のグローバルホテル。直島への旅は日本人が一番身近に外国を感じる旅…なんて今度行ってみたら日本人であふれかえってるかもしれませんが(笑)。戯言です。


それにしても、短いけど船旅が体験できること。ミュージアム棟から坂道を下るときに見える風景。改めて思うすごいアートの持つ力。圧倒的な非日常感。やっぱりなによりのリフレッシュ感。いろいろあってもう6回目ですが、こういうところは裏切られたことがないのです。
思い出込みですが、やはり我々夫婦にとっては最高の宿のひとつ、ベネッセハウス。それを再確認した滞在でした。


【次回宿泊に向けて】

・より静かに過ごしたければパーク以外が無難かも。パークでも2階客室とか。
・テラスレストランの夕食で、アラカルトという選択を本気で考えてもいいのかも。
・外国人客よりもサービス受け上手を目指したい!

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