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四万温泉 積善館&四万たむら日帰り

【データ】
訪問年月日 2014年12月忘日
宿泊プラン 日帰り入浴
料   金 積善館1,700いくらだったと思う(日帰り入浴+昼食:温玉とろろそば)
      四万たむら1,730円(日帰り入浴のみ)
宿 H P 積善館
      四万たむら 


【訪問記録】

と、いうことで、四万温泉続きです。
朝は早めにチェックアウトしたというところまで書きましたが、そこからまた四万温泉バス停に向けて出発。と思ったら、2人の女子に「写真撮ってくださーい」ということで足止め。いやー、よく頼まれるんです(笑)。でも、なんであんなところで写真撮ってたんだろうというようなポイントでした。

さらにてくてくと。さすがに朝は寒いです。この日は四万もうっすら白くなってました。雪じゃなくて霜だと思いますが。写真を撮ってあげたときになぜかマスクを外してそのままだったのですが、もう顔面がものすごい冷えます。さすが群馬の中でも北の方です。


まだ早い時間だからか相変わらずひっそりした温泉協会周辺を抜け、再び四万温泉バス停付近に到着。積善館のあたりからは結構な人数の人々が出てきます。みんなカメラを持っているので、あの「千と千尋」な光景を写真に収めているのでしょう。若い人が結構多かったのは意外だったな。あ、でもオズマガジンで四万温泉が巻頭特集になってたからそれもあるんですかね。

そして、この日の早々チェックアウトの理由がここにあります。それは…


積善館での日帰り入浴!


えっと、早々に結論を申し上げますと、この企画は不首尾に終わってしまいました。その理由はですね…正直、積善館のあの有名なお風呂が日帰り入浴には向いていないということに尽きます。という結論に至るまでに何があったかを少し書いておきます。

日帰り入浴の場合、積善館の赤い橋を渡って正面の入口から普通に入ります。入ったらどう見ても土足厳禁な雰囲気が漂っているのですが、土足OKなのでそのまま入って券売機で自分がやろうと思っている内容のチケットを買います。意外にいろいろな券種がありまして、昼食のメニュー別にも売ってます。僕は温玉とろろそばが食べたかったのでそれにしました。HPにも出てますが、日帰り入浴だけなら1,200円。昼食とセットにする場合は入浴の方が850円になるそうです。

チケットを買ったらそのままカウンターにいるスタッフさんにお渡しします。日帰り入浴は10時からで、その時はもう10時半くらいだったのですが、昼食が食べられる積善やという食事処はまだオープン前だったので、チケットは自分で持っておくように言われます。昼食をとるタイミングでまたカウンターに持って来ればいいそう。荷物や貴重品はこれも積善や入ってすぐのコインロッカーに預けるように案内されました。コインロッカーは100円でお金帰ってこないので要注意(?)

さあ、荷物も預けたしいざ入浴!とまた積善館本館に戻り、入口を少しかすめればすぐにお風呂。これが有名な元禄の湯です。ガイドブックなどには「昭和レトロ」と書いてあるのですが、HPには「大正ロマネスク」とあり、一体どっちでそれぞれどうなのかさっぱりわからないまま扉を開けました。


えっ、いきなりお風呂!?


そうなのです。このお風呂、扉1枚隔てた向こうがすぐ「あの」光景なのです。入ってすぐ左に簡単な脱衣スペースがあり、脱衣カゴがあるぐらいのもの。いわゆる脱衣場はないのです。

ひとしきり呆然としたのち、扉からまた外に出ました。よし、まず落ち着け。深呼吸深呼吸…。すーーはーー、すーーーはーーー。と、いったん冷静になって今後について考えてみます。とりあえずタオルがなかったねということがひとつ。でも、タオルはおそらくさっきの受付カウンターのところで売ってたよということがひとつ。でも、たしかバスタオルが850円とかってHPに出てたよというのもひとつ。買うかね、いや、買わないよね、というのがひとつ。あの貧弱な脱衣場で着替えるには今厚着だよねというのがひとつ。


はい、あきらめました(笑)


もう払ってしまったものはしょうがないので、入浴料は建物保存等に役立てていただくという募金をしたということにして、別の日帰り入浴を探します。積善館には当面、大きな荷物を置かせてもらったということと、昼食場所を確保したよということで役に立っていただきます。と、いうことで、どこで日帰り入浴やってるかなあ…そういえばさっき四万グランドホテルの看板に「日帰り入浴歓迎」とか書いてあったなあ…と思い出し、さっそく電話。立派そうでしたし。すると、なんと日帰り入浴で開放しているお風呂が工事中(ハローキティデザインの「メルヘンの湯」を造っていたのではと推測)らしくて、今は受けられないとのこと。なんと!でも、系列の四万たむらならやってますとのうれしいご案内を併せてしてくださいました。電話の応対が親切でうれしかった。直接たむらに行けば大丈夫ということで、突撃隣の温泉旅館、です。

四万たむらに行くまでに若干道に迷ったという恥ずかしい経験はさておき(違う坂を上った)、急な上り坂をなんとか上って到着。四万たむらとかいって、四万温泉で一番いいお宿のうちのひとつですよ。当初の目的がだいぶ変わってしまいましたが、四万たむらに潜入できるならこんなうれしいことはありません。入口で靴を脱いでフロントで日帰り入浴したい旨を告げると、その場で料金前払いの上、ご案内くださいました。四万たむらには6つもお風呂があるのですが、日帰り入浴はそのうち4つも入れるそうです。でも、バスの時間があるのでどれかひとつだけ。コインロッカーがあって利用するのに便利な「甍の湯」をいただくことにしたのでありました。


手荷物用のコインロッカーの鍵に積善館のロッカーの鍵、それらを貴重品と併せて貴重品ロッカーに入れるという鍵だらけの入浴になりましたが、いやー、四万たむら、さすがに施設充実です。四万川に面してるんですよ、これが。渓流の様子がガラス越しに眺められて、この川との距離感は前日の柏屋旅館では味わえなかったもの。山育ちの身には水のある風景が沁みます。お客さんも少なくて、多い時で3人一緒になったくらいですね。お風呂自体は熱めの湯とぬるめの湯がありまして、最初に熱めに入ったもんですからぬるめに入るとえらくぬるく感じて、結局熱めのほうメインで入浴しました。うん、これで四万温泉にきて6回目の入浴。こんなにたくさん温泉に浸かったのは生まれて初めてです。湯あたりもなく幸せです。

四万たむらもなかなか接客よく(日帰り客にもやさしい)、もし次に来ることがあったら泊まってみたいなあと思いました。積善館も風情あってよさそうですが、冬はより一層鉄筋造の良さが強調されるといいますか、施設充実度の安心感は何物にも代えがたいです。途中に前を通っただけですが、四万やまぐち館も良さそうでした。こちらも行ってみたかったのですが、帰りのバスが13時前発で12時から日帰り入浴開始だったので、ちょっと今回はあきらめました。


四万たむらで慌ただしく日帰り入浴をさせてもらった後は、また積善館に戻って今度こそ昼食です。また本館のカウンターに土足で上がってチケットを出すとそれが料理の注文になる仕組み。積善やのほうの建物で出来上がるのを待ちます。

積善やはこれまた風情ある感じの、食事処というより小さめな食堂といった雰囲気。テーブルが大小混在で10卓あるかどうかといった感じです。久しぶりに見た教室にありそうなストーブが燃え盛っていますが、木造の建物だけにホッカホカというわけにはいきません。どうぞ足元の防寒には特にお気をつけを。僕も食べてるとき以外はダウンを着てました。先客は2組。そのうち僕だけになって、また後から1組という感じでした。ちょっと早めの昼でした。

そして、温玉とろろそばがのんびりと到着。つゆは結構甘めです。すげーおいしいかと言ったらまあ普通、と言わざるを得ない感じですけど、もう寒いところでは温かいものがうれしい。食事と『プリズンホテル』の読書にふけったのでありました。


そうこうしているうちにバスの時間に。
なんて温泉に入りまくった1泊2日だったんだろう。豊富な湯量をとってもとってもありがたく感じた初・四万温泉だったのでした。


【次回訪問に向けて】

・積善館で入浴するなら積善館に宿泊するか、周辺宿に宿泊するのがよいと思った。なぜなら軽装かつタオル持参で来れるから。あと、部屋休憩つきの日帰りプランもいいかも。とりあえず身ひとつで車でもなくお風呂だけ入りに来るにはちょっと不便。
・お昼付きの日帰りプランを事前に調べて予約しておけばなおベター。
・奥四万湖にはいつか行ってみたい。

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四万温泉 柏屋旅館

【データ】
訪問年月日 2014年12月忘日から1泊
宿泊プラン じゃらんのプラン(一人旅プランで四万温泉を満喫、夕食はお部屋食、
      チェックアウト12時、三つの貸切露天も無料で何度でも)
      (14時チェックイン、12時チェックアウト)
部屋タイプ リーズナブルな和室6畳・広縁洗面付・トイレ無、アウト12時
料   金 大人1名で16,910円(プラン税込・サービス料込14,300円+夕食時ビール700円+
      お土産1,760円+入湯税150円)
宿 H P 


【宿泊記録】

前回の無計画なひとり旅の結果、もっと計画したひとり旅をしたくなったので行ってきました。四万温泉です。

最初、「どこかに行きたい!」と思ったのはいいものの、なかなか浮かばない行先。JTBのエースプランのパンフレットをもらってくるも、京都以外は1人で申し込めないものばかり。やっぱり往復の交通手段付きプランは最少催行人数が2人からなんですよね。

今回の行先・宿選びは、前回の有馬日帰り時に携行した浅田次郎『プリズンホテル』に影響されて、山間の鄙びた温泉地&ひとりでも泊まれる旅館、がコンセプト。プリズンホテルはどこにもないとは分かっているものの、似た雰囲気の旅がしたいな…そう思って目を向けたのは群馬県でした。伊香保は行ったことあるし、草津はなんとなくメジャーすぎる。…じゃあ、四万は?調べてみると四万川の水もブルーできれいだし、いい感じに静かな温泉地。湯量も豊富そうということで決めました。そういえば、あらためて『プリズンホテル』を読んでいたらやっぱり「上州」のお宿だということだったし!
行先を決めて「ひとり旅歓迎」をキーワードに浮上したのは柏屋旅館。四万温泉の入口に位置するこぢんまりとしたお宿でした。


さて、出発当日。金曜日と平日ですのでうっかりしていると通勤ラッシュ時間帯につかまってしまいます。年末に向けて多くなってきた人身事故に備えるためにも、朝はなんと普段どおりの電車に乗りました。特急の時間は10時すぎなのに7時半には赤羽に到着。余裕の出だしでホテルメッツ赤羽の2階にあるデニーズに入店したのでありました。

当初はビーンズ赤羽という駅ビルの中にあるスタバで時間をつぶしてから行こうかなあと思っていたのですが、ファミレスでゆっくりするのもアリだなーと予定変更。ジョナサンと迷ったのですが、あまり行く機会もないデニーズのほうにしました。
このデニーズ、やはりというか、ホテルメッツ赤羽のレストランを兼ねているようで、それらしいお客さんが多いです。そういう方はおそらく朝食券のようなものがあるのでしょう。最初に聞かれました。もちろん僕はないので普通に入ります。「デニーズの選べるモーニング」はなかなかふるっていて、サイドメニュー(洋が各種スクランブルエッグか目玉焼き、和は焼き鮭)とメイン(パンケーキ、トースト、和風2種)に飲み物まで選べます。僕はチーズスクランブルエッグ+トーストセット+おかわり自由ドリップ珈琲をチョイス。まさかこんなに充実した朝食がいただけるとは思ってなかったので大満足。新聞も読みながら1時間半以上ゆっくりさせてもらいました。

特急に乗る時間がだんだん近づいてきたので、デニーズを出て今度はエキュート赤羽をウロウロ。ブックエキスプレスで普段はあまり買わないような雑誌を買い込んだり、電車の中で食べるお昼ごはんを仕入れたり。エキュートの中には東京駅ほどではないですが、惣菜・弁当の店もそれなりに集結していて困ることはありません。お昼のメインにはおこわ。それに春巻きと鶏のから揚げを別買いしておかずにしました。


さあ、いよいよ電車に乗ります。乗りこむのは特急草津。『プリズンホテル』の気分を出すなら上野発でもよかったのですが、朝の上野駅の混雑を恐れてしまいました。今回はひとり旅ですので、前述のとおり旅行代理店のJR付きプランは使えないため往復のJR券も自力調達です。全然お得でもなんでもないですが、まあそこはしょうがない。乗車に当たっては、どちら側の景色がいいかといろいろと情報収集してみたのですが、結果的にはどっちでも変わんないです(笑)。言うほどの絶景が拝めるわけではないので、それほど気にしなくていいのではないでしょうか。ちなみに、帰路はできれば進行方向に向かって左側の席をとることをオススメします。右側の席だと晴れてたら日差しがしんどいです。
さすがに平日は乗客もそんなに多くなく、隣に人がくることはありませんでした。伊香保だと下車する渋川を越え、中之条駅で下車。ここからバスで四万温泉に向かいます。

中之条駅で下車して改札を出ると、出てすぐのところが四万温泉行のバス停。おっ、結構いるなーと思うものの、いざ乗ってみると立ち客が出るほどではなくちょうどいい感じです。このために数日前から小銭を調達しまくってきたバスの運賃は四万温泉バス停まで片道930円。途中に2人乗ってこられましたが、他は途中乗車なし。途中で四万湖を目にしてこれが四万ブルーか!と想像をたくましくします。柏屋旅館の最寄りバス停は清流の湯入口なのですが、まだチェックイン可能な時間まで1時間ほどあるので、とりあえず終点の四万温泉まで。40分ほどで着きました。

四万温泉で下車すると、目の前には四万グランドホテルがそびえたっています。ここから柏屋旅館までは1.5キロほどあるそうで、手荷物もあるのですがまあなんとかなるでしょう。ジブリ映画「千と千尋の神隠し」の油屋のモデルになったと言われる名旅館、積善館の写真を撮ったりしながらぶらぶらスタート。積善館前でおばちゃんに「泊まるとこ決まってるの?日向見のほう?」と声をかけられたのですが、あれはまだ空いてるよ、ということだったのでしょうか。どこの旅館の人だったのかなあ。


スタート、といいつつ、まずは四万グランドホテル前の飲泉所で四万のお湯をひとくち。うん、ちょっと塩味がします。飲みにくいことはないです。さあ、街中へ…とてくてく歩いていきますが、人がいないですねー(笑)。まあまだチェックイン時刻にはだいぶ間があるからでしょうか。ちょうどよく妻に所望されていた四万温泉タオルを売っている店を見つけたので早々に購入。うん、これで最低限のお土産は買ったぞ。塩の湯飲泉所、四万温泉協会、協会の裏で四万川を少し見学、などしながら道を進んでいきます。
四万川は思ったより水量が少なく、ちょっとイメージと違いましたが、ところによっては少し深くなっているところがあって、そんなところではきれいな四万ブルーの片りんを見ることができました。柏屋旅館までの道のりを直行するとすぐ着いちゃうので、山口川音の足湯などにも下りてみたりして時間調整。足湯には入らなかったですけど、橋を渡って川向こうに行けてまた少し違った視点から四万川、四万の街並みを見ました。そして、さらに道を進んでいくことしばらく。四万やまぐち館とか清流の湯とかかなりぶらぶらしながらようやく柏屋旅館到着。精一杯時間調整してみましたが、それでも13時50分。まだ10分ほど早いけどエイヤ、と旅館に入ってしまったのでした。



入る前に看板の写真を撮ったりしていて、なかなか入ってこなかったからか、宿に入るとすぐ若い男性のスタッフさんがお出迎えしてくださいました。部屋の準備はもうできているのですぐ入れるとのこと。宿帳に記入して、朝食の時間と内容の相談。夕食の時間も教えてもらいます。夕食は18時に部屋出しで用意、朝食は8時、8時半、9時と選べて、中身も洋食と和食から選びます。朝はお腹が空きそうなので一番早い8時から洋食をリクエストしました。ここまで終わるとすぐお部屋にご案内。まだスタッフさんのかぶっているサンタ帽子にはお互いまったく触れておりません(笑)。

部屋は2階の一番奥の虹の間。3つある貸切露天風呂にすぐ行ける場所です。トイレは部屋の中にはないですが、部屋を出てすぐトイレがあります。部屋の中は和室6畳。障子の向こうに広縁があって洗面台はそちらに。1人なら十分な広さで、そうそう、こういう部屋に泊まりたかったんだよなー、と思えた印象のよいお部屋でした。ちなみに、リバービューといえるほど水は流れておらず、あと、タバコのにおいも皆無というわけではないので、ほんとに気になる人は気を付けた方がいいかもしれません。僕はちょっとするなと思ったくらいで、滞在に支障をきたすようなものでは全然ありませんでした。簡単な説明のあと、ついに「現在クリスマス」であることに触れたスタッフさん。お菓子の小袋がどこかに隠れている旨伝えて出ていかれました。サンタ帽に大したリアクションもせず申し訳ない限りです。

さて、ようやくチェックインして部屋に落ち着いたということで、早速お風呂に行こうと思います。まずは大浴場で身体と頭を洗ってからゆっくり貸切露天に浸かるという方針を立てました。廊下に出るとなんと他のお客さんに早くも遭遇。こんなに早く来る人が自分のほかにいるとはびっくりです。図らずしも大浴場まで一緒でした。

大浴場とは言いつつ、旅館の規模も15室ですのでそんなむちゃくちゃ広いようなものではありません。でももうなみなみとお湯が張ってあって、これが湧き続けている温泉だと思うともうそれだけでうれしいのなんの。このためにわざわざ歩いて身体を冷やしてきたんですよ、と言わんばかりにニコニコ入浴しました。脱衣場は結構普通に寒いですけど、まあそこは早く脱いで入って、あったまって出ましょう。


大浴場帰りにライブラリーに立ち寄ったりしながらまた部屋へ。ライブラリーはミニというべきほんとに小さいものですが、毎晩ここでクリスマスイベントをやっているようで、なかなか効果的に使っていらっしゃるようです。さすがにひとりなので参加はしませんでしたが、スモアなるものをやっていらっしゃるそう。見ると、あああれってそういう名前なんだ、と思うのですが、勉強になりました。

部屋に帰ったらしばらくゴロゴロ。部屋に小さいテレビもあるのですが、なんとなくこのひとり旅ではテレビを観るような気にもならず、そのままつけずじまいでした。普段買わないけど今日は駅の売店で買ってきた「週刊将棋」を取り出して、お茶を入れつつゆっくりと読みます。お気に入りの『プリズンホテル』も持ってきました。先日の神戸・有馬には2と3を持って行ったので今回は残りの1と4です。それからもちろん、大好きな旅館の施設案内にもじっくり目を通します。いろいろとドリンクメニューもあったり、お土産の紹介もあったり楽しい限りです。

一方、部屋の中ですが、もちろん暖房はガンガンに効かせているのですが、いかんせん広縁は冷えたままなのでやはり木造、時間がたつにつれて冷えてくるのは否めません。廊下から先はもういわずもがなです。トイレは行くたびに寒いので、本格的に湯冷めをしないうちに次のお風呂に入るのがよいと思われました。ということで、数時間おきに今度は貸切露天に入りに行き、1日目のうちに3種類をコンプリートしてしまったのでありました。


それにしても、柏屋旅館の最大の長所は、この「空いてれば貸切露天に何度でも入浴OK」というところです。これ、ほんとに画期的なんじゃないでしょうか?
僕の泊まった日は金曜でしたが、空室状況の感じからいうと、5分の4くらいは埋まっていたようなのでそれなりにお客さんは入っていた日だと思います。それでも全然待ったりすることなく、全貸切露天に入ることができました。旅館の規模と貸切露天の数と入浴ルールが奇跡のマッチングを果たした結果です。これ、たぶん満館だったとしても、そんなに支障ないんじゃないかなと思いました。建物の造りも、扉が開けっ放し、閉じっぱなし、脱衣場のストーブつけっぱなしにならないように工夫されていて、うまく仕組み化もされているという印象。僕は滞在中、結局4回(月乃湯を2回)入ってしまいました。お気に入りは月乃湯。木の浴槽と竹の感じが入っていてとても気持ちよく、月は見えませんでしたが雰囲気たっぷりでとても気に入りました。あと、客室露天のほかでは純粋な源泉かけ流しはこの月乃湯だけのようです。そこもやっぱり見逃せません。


さあ、いよいよ夕食です。ゴロゴロして、思いついたように風呂に入るを繰り返しているだけなのにしっかりお腹は空くという。というか、入浴ってそれなりに体力を使うんだなとよく分かりました。では、そのおまちかねの夕食メニューがこちら。

<夕食献立>

食前酒
大盃の梅酒

名物
女将の手作り、花豆と刺身こんにゃく

先附
公魚(わかさぎ)南蛮漬け

焼物
赤城鶏と舞茸の塩焼き

中皿
冬の根菜(長芋、蓮根、下仁田ネギ、ビーツ)のオリーブ焼き

煮物
小蕪の鶏そぼろ餡かけ

小鍋
鮭と根菜の粕汁鍋

留肴
菊菜と山えのき胡麻浸し

釜飯
その場で炊き上げ、大根ご飯

吸物
里芋真薯(しんじょ)

香物
三種盛

デザート
焼き芋プリンとブラウニー


献立を見たときには少し控えめな内容なのかなと思ったのですが、とんでもない。冬の根菜をメインにしただけあって食べごたえ満点です。粕汁なんて子どものころはあまり食べられなかったものですが、大人になってあらためて食すとこれがまたおいしいものです。釜飯は特に気に入って、ひとりで釜一杯分食べてしまいました。吸物の真薯に難儀するほどお腹いっぱいになりました。
ちなみに、食前酒のほかに何か飲むかなーということで、四万温泉エールという地ビール(分類上は発泡酒)を別発注。これも風味がよくておいしかったです。
2人で行く方や大食漢の方はぜひ別注料理も付けるといいと思います。赤城牛ステーキは食べられれば食べたかったですが、結果的に無駄にしていたこと確実だったのであきらめてよかったです。

夕食は部屋出しで、いったんテーブルをどかして御膳で食べます。焼物、煮物、吸物といった温かいものはあとで順々に持ってくる仕組み。小鍋と釜飯はその場で火を入れます。スタッフさんは完璧な接客!というわけではないですけど、感じがいいので特に不快に感じたり、不満に思ったりとかはなかったです。もうこれに文句付けるなら相当疲れてるんだろうなという感じ。ひとり旅ですし、なにせのんびりするのが義務のようなもんです(笑)。
食べ終わったら、部屋の黒電話でフロントに電話して下げてもらいます。布団はそのとき合わせて敷いてくれますのでご心配なきよう。

ごはん後は満腹を抱えてさらにゴロゴロ、たまに入浴を繰り返し、12時過ぎに就寝。枕が意外に寝心地よくぐっすりでした。


翌朝はなんと5時半に起床。また内湯の大浴場で身体を洗ってひげそって、朝食を待ちます。一番早い8時でも待ち遠しい。

そんな朝食は1階フロントの奥に広がる食事処で。
洋食のメニューはパンが2種類、ルスティコギッフェリという大きめの全粒粉入りクロワッサンとジャーマンロール(だそう)です。そのほか、サラダにヨーグルト、フルーツのジュースにコーヒーがポットでサービス(全部飲んじゃいましたが軽く3杯分ありました)。別出しでスープとスパニッシュオムレツがメイン料理かなといった感じ。あとフルーツ。これも意外にたっぷりありました。そして全部食べてしまいました。

朝食後はまた月乃湯にラスト入浴して、12時チェックアウトのところを悩んだ挙句10時過ぎにチェックアウト。朝まで気づかなかったですが、フロント横でお土産を売っていたので職場用に買い、チェックアウトの手続きをしました。おねーさんと宿のご主人のような方が対応してくださり、わざわざ見送りに出てくださいました。ホテルとかだとなかなかないですよね。いやあ、いいひとり宿泊だったなあと思いながら宿を後にしたのでした。
柏屋旅館は四万温泉の中では少し外れた場所にあって、建物も古いし普通に考えれば不利なほうのお宿に当たるかと思うのですが、その弱点をデザインを始めとするアイデアとセンスで補い、逆に強みにしている宿だなあと感じたのでした。

このあと帰るまでに何をしたかは次回のお楽しみ!



【次回宿泊に向けて】

・冬に木造の建物に泊まる際は足元の防寒に気を付ける
・冬は鉄筋造がよいかも
・湯量の豊富な温泉地はお風呂が贅沢
・貸切露天は予約の手間がなければ最高だということが分かった

拍手[4回]

陶泉御所坊

【データ】
訪問年月日 2014年10月忘日(日帰り入浴)
料   金 大人1名で2,000円ちょい(税込・貸しバスタオル込み)
宿 H P 


【訪問記録】

ANAクラウンプラザホテル神戸に泊まった翌日は有馬温泉日帰り湯。誰かが言った「有馬でいいのはお湯だけだから日帰りで十分」が果たして証明されてしまうのか?

それにしても、有馬って近い。芦屋の美術館に行ってから帰ってきたので、三宮からのルートになるが、ほんとに30分くらいで着いてしまう。市営地下鉄に乗っていたかと思ったら、ホームをほとんど動くこともなくいつの間にか神戸電鉄という私鉄に乗っていて、そうこうしていたら支線に入って立派な温泉街の入り口っぽい駅、有馬温泉駅に着いてしまったのでした。なんとなくですけど、鞍馬口っぽい感じでよけいに山奥に来た気がするのに住所は神戸市内、という。ちなみにまったく意識していなかったのですが、紅葉の時期でした。そういえばだから京都はいっぱいだったんだ、とそんなことすら忘れてしまう有馬到着なのでした。

有馬温泉に行くことがあったら絶対、御所坊!と決めていたので迷うことなく御所坊に向かって歩き出します。HPには「有馬温泉駅から当坊までご一報頂ければ、送迎にあがります。(078-904-0551 御所坊)」と書いてくださっているのですが、さすがに日帰り入浴でそこまでする勇気は僕にはありませんでした。日帰りでも来てくれるのかな。。


御所坊HPにも記載してあるとおりの道順で5分ほど歩くとあっけなく到着。昔ながらの温泉地といったイメージそのままにずーっと上り坂ですが、5分くらいならちょろいもんです。途中に将棋のタイトル戦会場として有名なお宿、中の坊瑞苑があったりしてテンションが上がります。羽生さんもここに泊まったんだなあ…思わず外観写真をパチリ。御所坊の写真はなぜか撮るのを忘れました。

いざ御所坊に着いてみると、お、なんか高級車が横付けされている。宿の人が丁寧に対応中ですが、対応中なので声をかけるのがはばかられます。若干引き返して時間をつぶして再チャレンジ。すいません…こちらは御所坊さんで…??

「日帰りやってますか?」と聞いてお宿の方が若干戸惑われたのは、食事もついた日帰りプランというのがあるからなんだろうな、とあとで気付きました。無事に御所坊で日帰り入浴ができることになり、内心ハッピーです。宿の方はとっても丁寧に対応してくださり、日帰り客なのにすごいなあと思いました。料金は先払い。貸しバスタオル付けるとプラス何百円、ということでしたが、なんとなくつけてしまいました。しめて2000円強。まあまあお値段しますね。仲居さんに案内されて浴場へ。途中の廊下を通るだけでもいい宿なんだろうなあという雰囲気がぷんぷんします。そして浴場。いざ有馬の金泉を体感です。


意外とこぢんまりした脱衣場からお風呂場に入ると、金泉…じゃなかった。内湯は普通のお風呂です。温泉であるかすら確認してません。すいません(笑)。先客は1名。でもずっと丁寧に体を洗われていたので、内湯の湯船は僕の貸切でした。ひととおり温まってからいよいよ露天風呂です。

内湯からつながっている水路のような道にはすでに茶褐色の金泉が。浅いところからだんだん深くなっていきます。お湯の温度は思ったよりぬるめ。先客は1名。露天の先の方にある半混浴スペースで奥様らしき方と垣根越しの会話を楽しまれておりました。加わるのもアレなので入り口近くに腰を下ろし、肩まで浸かります。目線の先には有馬の山。ところどころに真っ赤な紅葉が。そうだ、秋だなあ。そういえば、平日にもかかわらず結構な人出でした。老若ニャン女、違った、男女。団体のお客さんも多いんですよね。泊まりなのかなあ、お大尽だなあ。

先客のご夫婦はほどなくして出ていかれて、またしても僕の貸切状態。そーっと、半混浴スペースのあたりまで行って垣根の向こうをチラ見してみましたが女湯には誰もいません。がっかりするやらほっとするやら。お湯は口に含んでみると、いやあこれはしょっぱい。海水の2倍しょっぱいと脱衣場のところに書いてありました。温泉の成分的なものにはあまり興味ないのですが、これは「有馬、入ってきたよ!」と自慢できる泉質ですよね。派手なお湯です。岩も温泉成分で一面茶褐色。タオルも茶色いタオルなのかと思ったら、お湯の色なんですね、たぶん。先客の方がおっしゃってましたが、ものすごくポカポカします。冬近い日帰り入浴で気を付けないといけないのはなんといっても湯冷めですが、このお湯なら当分は大丈夫そうだなと思いましたし、実際そうでした。


ひとつだけ残念だったのは脱衣場のドライヤー。これは替えようよ、いつまで経っても髪が乾かないですよ(笑)。と、逆に言えばそこぐらいでした。なんかもっと敷居の高いところかと思っていたのですが、帰りまで丁寧に対応してくださって。「有馬でいいのはお湯だけ」というのはどうかなといい意味の疑問符がついた気がします。僕の愛読書に載っていたのは御所坊じゃなくて系列の高級ライン(?)「御所別墅(ごしょべっしょ)」のほうで、たしか6万とか書いてあったのですが、御所坊は2万円台からあるっぽいです。3万はくだらないのかと思っていたので、そこは自力で調べてみるもんだと思ったのでした。



【次回宿泊に向けて】

・「泊まりはナシ」と思っていたが、御所坊なら泊まりもいいかも。
・食事つきの日帰りプランもいいなと思った。
・次は市営の協同浴場に行ってみて値段の差があるか感じてみたい。

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