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ザ・リッツ・カールトン東京

【データ】
訪問年月日 2013年5月某日から1泊
宿泊プラン :一休.comから予約。【あなたのNo.1に感謝】<クラブフロア>ホリデースペシャル!
                         クラブフロアアップグレードプレゼント
      (15時チェックイン、12時チェックアウト、朝食付)
部屋タイプ クラブ デラックス ツイン
料   金 大人2名で52,326円+宿泊税(プラン料金\53,392、ポイント即時利用。宿泊税別+400)
ホテルHP(←日本語ページ。絶対こっちの方が分かりやすいと思います。)

【宿泊記録】

ついにやってきました。天下のリッツ・カールトンです。
4月からまた新しい職場でのストレスフルな毎日を癒すため、そろそろどこかに泊まって自分にご褒美あげたい…。そこで検討したのは、パークハイアットとリッツ・カールトン。結局、クラブフロアがあるのでリッツ・カールトンに決定。おいおい、リッツ・カールトン、予約しちゃったよ…どんな格好していったらいいんだ…と夫婦ともども悩んだ結果、夫は仕事帰りのスーツのまま、妻は一旦家に帰ってちょっといい服&靴に着替えてから行くことにしたのでありました。

宿泊当日、仕事は半日休みをとってホテルへ。グランドハイアットは六本木ヒルズの中にありますが、リッツ・カールトン東京は東京ミッドタウンの中にあります。ミッドタウンなら大江戸線からも近くて便利です。

妻が「ホテルで読む本がない」ということで、ミッドタウンのTSUTAYAに寄り道。何か仕入れたようです。僕は久しぶりの森見登美彦の新刊『聖なる怠け者の冒険』を仕入れてきているので準備は万端です。さて、これで安心してホテルに…とホテルの表示を頼りに歩くも、変なアップダウンを繰り返してしまい、若干タイムロス。結果的には東京ミッドタウンの地下からそのまま行けるということが判明しましたが、たどり着くのに少々手間取りました。このへんは初めてのホテルだとどうしてもしょうがないところです。次は間違えないぞ。

ホテル専用のエレベーターで45階のロビーへ。開くと外国人スタッフに話しかけられてドギマギ。震える声で「宿泊なんですが…」というと、日本人スタッフに引き継いでくれました。クラブフロア宿泊客はスタッフに伴われて53階のクラブラウンジへ。チェックインはラウンジでできます。ちなみに、クラブフロアには専用のカードをエレベーターに通さないと、該当階に止まることすらできません。グランドハイアットとかでもここまで厳密ではなく、何度か忘れててちょっと焦りました。

ラウンジに入るとそこは…さすがの眺めでした。六本木ヒルズが眼前にそびえたってはいますが、ミッドタウンの目線から見ると、あちらのほうが少し低いように感じられます。六本木ヒルズがこんな見え方する展望施設なんておそらく他にはないでしょう。いまや都内最高層ビル。その実力をまざまざと見せつけられた瞬間でした。一方、これだけ高ければ天気が悪い時にはそれこそ何も見えない…ということにもなりかねません。訪問日はちょうど天気もよく、うっすら富士山も見える大変良き日となりました。

チェックインの手続きを待つ間、すかさず出てくるウェルカムドリンク。緑茶風味のレモネード(?)と理解したのですが、なんかもう名前からしてハイレベルです。そしてこれが号砲となり、クラブフロア宿泊者への破格のサービスの数々が走り出します。既に軽食は背後に所狭しと並んでおり、机上にはアフターヌーンティーのメニューが。「伝説の特別フロア『ザ・リッツ・カールトン クラブフロア』」については、リンク先を存分にご覧いただくとして、我々がウキウキしながらチェックイン手続きをしたのはいうまでもありません。部屋に案内される間もその浮いた感じは継続。実際、2ミリほど浮いていたかもしれません。

さて、そんな感じでモチベーション高く客室入りしたのだから、さぞ速攻でクラブフロアに舞い戻ったんだろうなあ…と思われると思いますが、意外にダラダラしてなかなか行かないのが我々夫婦です。まずベッドで無意味にゴロゴロ。そのうち部屋のあちこちを開けたり閉めたりし始めます。夫のほうはホテルの施設案内とかルームサービスメニューとかの冊子が分厚ければ分厚いほど、文字が多ければ多いほど喜ぶのですが、リッツ・カールトンはスタイリッシュすぎてやや不満だったようです。妻はそのうち本気でウトウトし始め、夫が「先に行っとくよ」というお決まりのパターンに相成りました。

チェックイン時にアフターヌーンティーメニューのキッシュと冷製スープが気になっていた僕は、16時半までの提供時間に滑り込み、お目当ての品にありつきました。お茶のメニューも豊富で、こんなところまで来てやぶきた茶を注文。少し遅れてやってきた妻にもフードを勧めてくださったのですが、1人前ですらかなりのボリューム。シェアするぐらいでちょうどよかったのでした。アフターヌーンティーらしい、3段重ねのあのセット。都心の絶景を眺めながらの読書。いつの間にか時間が経ち、日も少しずつ落ちてきます。これは客層の特徴なのか、年の離れた若い女性を連れた中年男性がちらほらとチェックイン。そうして、リッツ・カールトンも夜に突入していきます。

夜は夜でまた別のオードブルメニューが用意されます。ワインなんかも10種類用意してあるそうで、結構飲める方には楽しみの多い環境だと思われます。我々はあまり飲めませんが、スパークリングワインをいただきました。フードメニューも結構豊富で、「迷えるレベル」です。キッシュ大好き人間としては、さっきアフターヌーンティーで出てきたものよりもっと一切れが大きいものが食べ放題で、うれしい悲鳴です。アスパラガスの冷製スープも再登場。滑り込んでまで食べなくて良かったかもしれません。照明もだんだん落とされ、本を読んでいる場合ではなくなってきます。宿泊客の過ごし方もまちまちで、我々のように完全にホテルのフードプレゼンテーションに頼り切りの人もいれば、コンシェルジュにオススメを聞いてあらためて食べに(飲みに)出る人もいました。

正直、腹部膨満感がものすごいことになってきたので、白旗をあげて部屋に退散。おなかを落ち着けつつ、風呂に入ります。お風呂はバスタブと別にシャワーブースがあり、分かれているタイプ。完全に分かれているのは初めてで、たしかにこういう構成になってもおかしくはないよなと納得。バスタブのほうにはバスソルトが2種類添えられていて、ここでも選べる楽しみが提供されています。

一方、シャワーブースのほうは…あれ?お湯が出ない…と思ったら、温度調整のハンドルでお湯にする場合は、スイッチみたいなやつをカチッと上げてから回さないとお湯にならないのですね。分からず5分くらいあれこれやってました。冬じゃなくてよかった。とかく、お風呂回りというものは、宿によって仕組みが全く異なったりします。いずれも何パターンかに集約はされると思うのですが、まだまだ学ぶことが多いです。自分の発想の引き出しを試されているような気すらします(笑)。

まあ、風呂に入っていてもそう簡単に腹部膨満感は解消しません。が、せっかくデザートが供される時間帯があるのに行かないというのもアレなので、また行くわけです。飲みから帰ってきたのか、またカップルも増え、オトナの雰囲気漂うラウンジ。別腹の妻と苦しむ夫。果たしてこんな過ごし方がいいのか悪いのか、リッツ・カールトンでの夜は更けていきました。


翌朝。これまた7時から朝食が可能です。例によってダラダラしていたら9時とかになろうとしていたので慌ててラウンジへ。朝食で素晴らしいなと思ったのは、卵料理が目玉焼きやオムレツのどちらかを選べること。これ、たぶんホテルの普通の朝食なら当たり前ですが、クラブラウンジの軽食だと何か決まった卵料理になるのが普通。妻はカッチカチの目玉焼きが好き(いつか箱根のハイアットリージェンシーで両面焼きにしてもらえたのがうれしかったらしい)なので、嬉々として頼んでいました。僕はオムレツを。具を10種類から選べて全部入りにもできるそう。ハムとチーズと炒めタマネギをいれてもらい、おいしくいただきました。

リッツ・カールトンの接客って、たくさん本も出てるし、常に「伝説」がついて回るし、実際どんな接客なんだろう…と実は少しおそれていたところがありました。おそれるの字は「怖」とか「恐」ではなく、「畏」のほうです。

そしたら、意外や意外。その接客は超自然体だということが分かりました。どのくらい自然に感じるかというとですね、客の希望を聞いてくれたりすることがその人にとって「職業だと分からないレベル」です。かしこまりすぎてもいないし、くだけすぎてもいない。もちろん、気が利かないとか空気が読めないなんてことはもちろんない。僕なんかは服買いに行って店員が寄ってくると身構えてしまうタイプですが、リッツ・カールトンの人には笑顔を返せました。客としても笑顔を返せるということがこんなにうれしいことだとは、ここに泊まるまでわからなかったかもしれないなあ、と実は結構すごいことを新聞を読みながら考えていたのでした。

そしてチェックアウトの正午はあっという間にやってきます。宿泊税400円の支払い方法は迷うところではありますが、今回は現金で。5つ目のフードプレゼンテーション、「ミッドデイスナック」については連泊しないと食べられないのかと思いがちですが、正午にチェックアウトするなら、混み合う手続き待ちの間に満喫可能です。まあ、そうしてまたおなかいっぱいになるわけですけれど、ね。


【次回宿泊に向けて】
・ホテルには地下から行ける
・TSUTAYAはもっと大きいのが1階にある
・クラブフロアとしての食事の充実度合いは破格
・食べ過ぎた。食事をとる時間や量については要検討
・ラウンジはガッツリ読書には向かない
・逆に客室の机はしっかりしてて2人が同時に読書も可能と思う
・ネスプレッソは我々の手には余る機械(濃すぎる)
・シャワーのお湯の出し方は次回も事前にブログで要復習


写真はこちらです


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ベネッセハウス④ ~そして連泊へ~

【データ】
訪問年月日
2012年9月某日から2泊

宿泊プラン
1泊目:Room 406 オーバル ツイン
2泊目:Room 303 ミュージアム ツイン
ホテルHPから予約(15時チェックイン、11時チェックアウト 食事なし)

料   金
111,810円


【宿泊記録】

○満を持して

 第1回の瀬戸内国際芸術祭、結婚式の相談時、結婚式、と3回で5泊を過ごしたベネッセハウス。期せずして結婚式からちょうど1年後、満を持して特にイベントもないのに連泊の予約を入れました。
 結婚式で大いにお世話になったMさんからは年始に年賀メールをもらっていましたが、今回予約したことは特に伝えておらず、妻とは「行って呼んでもらって挨拶しないとね」と言っていたところ、訪問直前になってメールが。「偶然、予約リストの中にお名前を見つけました!」とのこと。予約を入れれば分かったりするのかな、とその時は思っていましたが、普通は予約受付の部門にしか情報はいかないそうでほんとに偶然も偶然だったようです。こういうところでも縁を感じてしまって、うれしくなってしまいました。

 なお、今回はやっと、やっとのオーバル棟に宿泊です。2泊目はこれまた初めて泊まるミュージアム棟。いろんな意味で満を持しての訪問となったのでありました。


○のしかかる試験勉強

 楽しいベネッセハウスでの休暇の一方、僕には昇進試験の受験勉強がのしかかっていたのであります。これはつまんない。もう休暇中はすべてをなげうって遊んでしまおうとも思ったのですが、逆に気になってしまいそうだったので、勉強道具一式は持っていくことに。試験準備は継続が大事な面もあります(このへんをおろそかにして過去の試験で苦戦した思い出もあり…)。論文試験なので、自作のレジュメと、これからさらに論文のネタを増やすために必要な元ネタの資料をバッグに詰めて持っていきました。

 結果的には…まあ持って行ってやっぱりよかったなと思いました。勉強ができる場所は実はいろいろあって、パーク棟のパークラウンジ。夜は照明が暗くて不向きですが、夜になってまでやるなという話で、昼は景色もいいしフリードリンクだし最高です。宿泊がパーク棟なら僕はほぼここで過ごしたことでしょう。ちょっと棟が違ったので、なかなか入り浸りというわけにもいきませんでした。
 2つ目は、意外な穴場でミュージアム棟のライブラリ。ここが人でいっぱいになることはほぼないと思われ、実際にそう。たまに勉強熱心なお客さんが入ってきますが、ここで長居する人はまずいません。中央に配置されたテーブルのなるべく他人の邪魔にならなそうな場所に陣取り、勉強しました。気分転換したくなったら、窓の外を眺めると景色もしくは他のお客さんの楽しそうな姿を楽しむことができます。見ていると悲しくなる場合は、窓に背を向けて一心不乱に勉強に取り組むのがオススメです。
 その他、勉強できる場所があるとすれば、やはりカフェ風の空間であるミュージアムカフェ。ただここはお金を払って飲食する場所なので、あまり居座るのも悪いわけで。一方、ミュージアムショップが併設されているので人の出入りは多いですが、カフェで飲食してる人は実はあまりいないので席の確保には困りませんでした(芸術祭期間中なんかはちょっと事情が違うかもしれませんが…)。
 ちなみに滞在中、僕はミュージアムランチ、妻は本日のパスタをいただいたように記憶しています。ランチのその日のメインはハンバーグだったかな。

 そういえば、ミュージアムカフェは子ども連れの宿泊者に限り、ここでのディナーを用意しているらしいです。説明をよく読まずに子連れでもない我々は予約を入れようとしてしまってご迷惑をおかけしてしまいました。ここでのディナーが開放されたら食事のレパートリーが広がっていいのになあ…。現状、子連れでない宿泊客がここで夕食をとろうと思ったら、ラストオーダー間際に行ってパスタかカレーとプラス何かでお腹を満たしておくしかないと思います。

 なお、ハマりすぎないようにと1冊だけ持って行った小説は『プリズンホテル 夏』。試験勉強の重圧からか、こんなに読書を楽しく感じたときはありませんでした。


○深夜のアクシデント

 結婚式のときに泊まる予定にしていたのに台風に阻まれてしまったオーバル棟ですが、ちょっとここまで眺望がいいとは思っていませんでした。部屋からも存分に海が楽しめるし、外に出て宿泊上の屋上に上がるとさらにすごい眺めが拝めます。2泊目はミュージアム棟に泊まったのですが、別にミュージアム棟だって十分海が楽しめるのです。普通の「海の見える宿」を完全に凌駕したオーバルはまさに別次元の宿泊棟でした。

 さて、オーバルのその別次元具合を演出する大きなところを占めるのが、オーバル宿泊者専用のモノレールの存在です。オーバル棟には宿泊者以外は行けないことになっており、モノレールに試乗することすら叶いません。ようやく乗れたそのモノレールに興奮する我々。イメージとしては、斜行エレベータのような感じでボタンを押してモノレールを呼び、乗り込んでドアを閉めると動き始めるという仕組みになっています。運転技術等は不要です。当たり前か。

 しかし、このモノレールに夜、異変が起きたのです。
 パーク棟のテラスレストランで夕食をとり、パークラウンジでゆっくりしてからミュージアム棟まで送り届けてもらい、モノレール乗り場に到着した我々。乗り場には先客のおねーさんがひとり。ボタンも押してあるのでモノレールの到着を待ちます。しかし、いつまで経ってもこない。おねーさん曰く、さっきから全然こないんです、とのこと。僕はフロントまで行き、従業員の方にその旨告げました。従業員の方はモノレールのレールに降りて車両を探しに行ってくださいました。結果、

 途中でドアが開いちゃってたんですって。閉まってないと動かない仕組みになってるんですね。半ドアみたいな状態で出発して、それが途中で木の枝かなんかと触れ合った時に開いちゃったみたい。ともあれ、無事に乗り込むことができ、一緒に待ちぼうけてたおねーさんと少々の交流も持ちつつ部屋に帰ったのでありました。

 滞在中の食事は、朝食は2日ともミュージアムレストラン一扇の洋朝食。夕食は1日目がテラスレストラン海の星でのコース。2日目が一扇のコース。昼食は前述のようにミュージアムカフェで1回とりました。夕食コースのみお品書きを保存していたので以下に記載しておきます。ご参考まで。

<1日目夕食@テラスレストラン海の星> 
~テロワール~
・食前のお楽しみ
・瀬戸内海で水揚げされた天然鯛のマリネ
 ブルグール オレンジの泡
・直島産大葉のヴィシソワーズ
・メイン料理(本日の魚料理 又は 和牛ほほ肉の赤ワイン煮込み ポレンタと共に
・プレデザート
・デザート
・コーヒー 又は 紅茶

<2日目夕食@ミュージアムレストラン一扇>
~海~
・前菜(車海老、長葱、酢味噌掛け、菊花蓮根、ままかり、烏賊紅葉和え、穴子昆布巻き、厚焼玉子、赤蒟蒻、銀杏)
・お椀(萩しんじょう、つる菜、柚子)
・お向(鯛薄造り)
・焚合(小芋饅頭、菊花餡、針柚子)
・焼物(かれい西京焼、サラダ)
・進肴(松茸茶碗蒸し)
・食事(じゃこ御飯、味噌汁、香の物)
・果物(無花果ワイン煮)


 どちらのコースも一番量の少ないコースですが、僕らの胃袋的には量は十分。テラスレストランのほうのコースには書いてないですが、パンがどんどんくるのでメニューから受ける印象よりおなかいっぱいになると思います。グルメでも大食漢でもない小柄な我々30代夫婦にはこれくらいがちょうどよい感じでした(和食のほうはもう少し少なくてもいいくらい)。

 
○ファンになる

 ベネッセハウスのMさんとは1日目に会えました。そういえばせっかくいいプレーヤーがあるのにCDも持ってこなかったなあ、とフロントに物色しにいったとき、後ろを振り向いたら笑顔で立っていらっしゃいました。

 僕は今まで自分が「常連になる」ということが苦手だと思っていました。店の人に覚えてもらって仲良くされ始めるとなんとなく行きにくくなってしまうのです。でも、ベネッセハウスでMさんにお世話になって、こうしてまた温かく迎えてもらって「ただいま」といえる宿を持っていることはうらやまれるべきことだなあと思いました。自分たちにとっての立派な財産だと。

 ベネッセハウスというホテルは、宿泊施設としてはいろんなハンディを負っていると思います。船でしか行けない島という立地。外見上リゾートといえる一方で、長期の連泊をしにくい食事事情。扱いの難しいアート作品を大量に抱え、施設の中核として維持管理していかなければならない状況。また、サービスの面でもベネッセハウスを超えるサービスを提供できる宿は他にもたくさんあります。なのに、なぜベネッセハウスが好きなのか。なぜここにだけ毎年わざわざ足を運ぶのか。

 それは、思い入れがあるからです。そして、僕らを受け入れてくれる宿の人からも僕らに対する思い入れが感じられるからです。僕らの期待に宿が応え続けてくれる限り、僕らはこのベネッセハウスを一番のお気に入りの宿として、ファンとして支え続けていけたらすごくいいな、と思ったのでありました。




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ベネッセハウス③ ~結婚式は台風とともに~

【データ】
訪問年月日
2011年9月某日から3泊

宿泊プラン
パークスイート2泊+パークダブル1泊(+妻の家族宿泊用でビーチスイート)
ホテルHPから予約(15時チェックイン、11時チェックアウト 食事なし)

料   金
まあ結婚式やりましたので…参考にはならないと思うので非公開です。


【宿泊記録】

○準備は1か月間

 結婚式の相談をしてから3ヶ月、延べ40通にわたるメールでのやり取りを経て、僕らの結婚式は徐々にできあがっていきました。
 と、書くとものすごく順調そうですが、ベネッセハウスのMさんからの「奥様のお名前はなんとお読みすれば?」という内容のメールを引っ越しを理由に1ヶ月強放置したため、あっという間に残りの準備期間は1ヶ月に。業を煮やしたMさんからは、料理の予算、NG食材、ケーキ入刀はやるか、島なので美容師の手配、卓上装花のイメージ…等、たくさんの宿題が届きました。段取りはMさんにお任せしてとにかく目の前の宿題をこなすこと!当面とにかくこれに集中して取り組んでいったのでした。

 とりあえず当初のプランとしては、料理の予算は15,000円程度。NG食材は、瀬戸内人なのに食べられない家族が多い牡蠣、妻がダメなわさびとたらこ、二人ともダメなからし、義父がダメな味噌とバターとチーズ…など。洋食なのにバターとチーズダメって大丈夫かなと思っていたら、さすがにバターはちょっとなら大丈夫かと聞かれました。ちなみにアレルギーだった場合は原料の大豆や牛乳も抜いたメニューにしてくださるそう。ヘアメイクは岡山側から美容師さんに船で来てもらうことにしました。
 会食は夜。Mさんは式の内容についてもいろいろ提案してくださったのですが、我々夫婦の極度の地味志向に埋もれていったアイデアは数知れず。ほんとすいませんでした。
 
 別途、僕らは自分たちでやらなきゃならんことを準備していきます。プロフィールビデオの作成は頼む人もいないので仕方なく自分で作ることにしました。ネットに自作の方法が出ていたりしたのですが、結局「ムービーシアター」というソフトを買ってきて作りました。写真も揃えて写真屋でデータ化してもらったり。また、総人数9名という超小規模な式ですが、案内状くらい出すかということで作って送付しました。家族それぞれへの記念品も用意し、僕らの結婚式はほぼ完成に近づいていたのでありました。


○台風接近

 仕事をなんとか片付け、いよいよ結婚式のために東京駅を出発しようとしたその時、1本の電話が。ベネッセハウスのMさんからです。不吉な予感とともに聞いたその声は思いがけない展開をもたらしました。

 「台風接近で島への船が出なくなります。どうされますか?」

 そう、珍しい双子の台風が日本を席巻していたその時、片割れが高知沖で進路を変え、瀬戸内海に向けてまっすぐ北上していたのでした。ホテルはホテルで、モノレールで隔離されたオーバル棟を閉鎖する予定とのこと。つまり、予定していた部屋には宿泊できないことになります。船もいつ運航を再開するかは現時点で不明。とりあえず、翌朝9時台の船で島に渡ることはできますが、次にいつ島に渡れるようになるかは分からないということでした。

 Mさんからの電話をいったん切った僕らは家族と連絡を取り始めます。明日みんな一緒に行くというのは都合的に無理なことを把握し、挙式の予定を当初予定していた日の翌日の昼に延期。とにかく時間を稼いで船の運航開始を待つ作戦としました。Mさんも快諾してくれ、当初オーバルに泊まることにしていた部屋をパークに振り替えてくれました。僕らは予定どおり翌日の最後の船で直島へ。暇そうだった妹も連れていってやることにし、祈るような気持ちで岡山に向かったのでありました。


○とにかく島へ

 翌朝、どう考えても不穏な天候の中、直島に渡る我々。宇野港の船待合にはこの船で島に渡っても帰る船はない旨の注意書きが出されています。島にさえ渡れればこっちのもの。ホテルでカンヅメなんて、結婚式の心配さえなければむしろ理想といってもいいでしょう。変な高揚感の中、なんとかベネッセハウスに到着。とりあえずはひと安心です。

 ホテル到着後、昼くらいまでは地中美術館がやってるということで、見学に。雨風がだんだん強くなってきました。激空きの地中美術館を満喫してホテルに戻ると、台風への備えが着々と進んでいます。パークラウンジの目の前にある、トーマス・シュトゥルートという作家の風になびく作品は動かないよう養生がされました。また、ベネッセハウスのランドマークにもなっている黄色いかぼちゃのオブジェはまさかの移動です。4人がかりで運んでいたのでかなり重いんでしょう。出迎えてくれたMさんから、実はあのかぼちゃは2号で、1号は昔の台風のときに波でさらわれて高松沖で見つかったとのことです。

 だんだんと台風らしい天気となり、外に出られない中、当初予約していたスパメニューだけでなく、何回かスパを利用してしまいました。あとで知ったのですが、ホテルの宿泊自体もキャンセルがだいぶ出たようでそもそも宿泊者が少ない。そんな中、もうそろそろその日の予約を締め切るつもりでフロントに連絡を入れようと受話器に手を伸ばしたタイミングで僕からの予約の電話があったんですよ、とスパのTさんがおっしゃっていました。

 普段は客室にないはずのテレビを設置してもらって天気予報を見ながら、翌々日の天気が回復することを願いつつゴロゴロと過ごしていたのでありました。


○挙式

 迎えた挙式当日。朝から快晴。船も運航を再開したとの連絡もありました。両家族もなんとかホテルに到着し、準備は万端。いよいよ結婚式を始めます。美容師さんもわざわざ船でやってきてくれ、メイクをほどこしてくださいました。妻も義妹も若干ギャル風になっててちょっと面白かったです。

 まずは挙式です。入場なんて恥ずかしいからいいです、と言ったので、時間になっておもむろに立ち上がる新郎・新婦。式は人前式風としました。司会は僕という驚愕の構成であります。

 まずはプロフィールビデオの上映で結婚式の雰囲気にもっていきます。正直、プロフィールビデオが完成したのは出発する日の午前中。間に合ってよかったあ。さすがソフト様様で、ド素人が作ってもそれなりのものができあがりました。
 事前にホテル内のシアターのようなところで上映してみたのですが、来館前に一度内容をチェックしてくれたスタッフの方が「何回も観たので、初めてお会いする気がしない」とおっしゃってくださいました。ありがたい話です。

 誓いの言葉はベネッセハウスのレポート用紙に書いたものを二人で読み上げます。しかし、涙もろい妻は開始3秒くらいで泣き始め、そのあとは自分ひとりで最後まで読みました。妻の家族は義父以外涙もろいので、義母と双子の義妹もすでに涙ぐんでいます。結婚の挨拶に行ったとき、緊張しながら話し始めた瞬間に妻と義母が泣き出して挨拶どころではなくなったのを思い出しました。

 その後、指輪の交換、結婚証明書へのサイン、ひとりひとり違った記念品の贈呈、となんとか形としては式のような格好になり、まあよかったかなと。締めの挨拶は別に用意していたエンディング用のビデオにメッセージを入れ、それで代えさせてもらいました。直接口に出して言うことも必要だと思う一方で、形に残すのもいいなと考えた結果です。ビデオの中身もなかなかのものだったんじゃないでしょうか、と自画自賛。そんな感じでささやかな僕らの挙式は終了したのでありました。

 挙式後は会食に移行。台風の影響で食材なんかも心配したのですが、天候回復で何とかなったようです。メニューはもはや覚えていませんが、メールのやり取りの中に残っていたのでそれをそのまま掲載します。さすがに豪華メニューでそろえていただきました。

・鮮魚のマリネ
・サザエのブルギニヨン
・フォアグラのフォンダン
・大葉の冷製スープ
・オマール海老のポワレ
・牛ランプ肉 ソースポワブルヴェール
・ミロワール ショコラ
・コーヒー または 紅茶

 途中、疲れたのか義父がひと休みするといったハプニングもありましたが、スタッフの方やMさんがつつがなく対応してくださり、大ごとにはならずに済みました。

 挙式の日は日曜日で父親は翌日から仕事。ほんとは1泊してもらう予定だったんですが、まあ今回は天候のせいなので仕方ありません。妻の家族だけ1泊して、僕の家族は日帰りで島をあとにしました。もう一度ちゃんと連れてきたいなあといまだに思っています。
 妻の家族はパークよりも海の近くにあるビーチ棟に宿泊。ここには泊まったことないので、遊びに行って中ですこし過ごさせてもらいました。ベネッセハウスのMさんの心遣いで、夕食はお弁当に。両家の家族とも楽しんでくれ、喜んでくれたようなのでもうそれが一番だったかなと。

 帰る日の朝、これまた快晴の空を映す輝く瀬戸内海はそれこそ家族ごと僕らを祝福してくれているかのようでした。なんてね。

 まだ第4弾の予定あり、です。





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